2012 Fiscal Year Annual Research Report
精密位置制御による量子ドットサイズナノ構造低仕事関数材料グリーンデバイスの研究
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23360151
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
中本 正幸 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (10377723)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 電子デバイス・機器 / 先端機能デバイス / マイクロ・ナノデバイス / 微小電子源 / 電力変換 |
Research Abstract |
本研究では、独自の転写モールド法エミッタ作製技術を用いて仕事関数が低く耐環境性のあるアモルファスカーボン、TiN等のエミッタ材料からなる極微小電子源を作製し、エミッタ材料の基本電子物性と電界放出特性との関係、真空一貫エミッタ作製評価システムによるガス雰囲気との関係等を究明し、超精密位置制御された量子ドットサイズ極微小電子源の開発を目的とする。 低仕事関数・耐環境性エミッタ材料としてアモルファスカーボン薄膜をSi鋳型内に形成する。アモルファスカーボン薄膜は、プラズマCVD法によりアセチレン(C2H2)ガスを原料ガスとし、常温で行いを試作した。金属支持層を充填、Si溶解除去を用いSi鋳型を除去し、微小電子源を試作した。転写モールド法エミッタ作製技術と電子ビーム露光法により100~400nmのSi鋳型を試作し、基底部長さ110nm~380nm、先端曲率半径2.9-3.8nmの先鋭性に優れ仕事関数極微小電子源の開発に成功した。先端曲率半径の標準偏差も1.3nmから0.8nmへと小さくなった。転写モールド法微小電子源の微小化により先端先鋭性と均一性が向上した。試作した転写モールド法微小電子源の電界電子放出特性を調べた。転写モールド法微小電子源のturn-on電界は11.9-15.6V/μmとなり、微小化により先端先鋭性が向上し、電界集中係数が増加したため、前年度の基底部長さ1.57μmの転写モールド法微小電子源のturn-on電界17.5 V/μmより低くなった。また、既存のSpindt型微小電子源などの50-600 V/μmと比較してturn-on電界が低くなった。更に、転写モールド法微小電子源の電子放出電流密度は400mA/cm2程度となり、電力変換デバイス・高効率・高現実感・3次元ディスプレイ実現のため、24年度の目標値の数十~数百mA/cm2程度の極微小電子源を試作した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
独自の転写モールド法エミッタ作製技術を用いて、3.2eVの低仕事関数・耐環境性エミッタ材料 Si鋳型内形成型と被覆型転写モールド法アモルファスカーボン微小電子源を試作した。転写モールド法微小電子源のturn-on電界は11.9-15.6V/μmとなり、既存のSpindt型微小電子源などの50-600 V/μmと比較してturn-on電界が低くなった。次に、転写モールド法エミッタ作製技術と電子ビーム露光法により100~400nmのSi鋳型を試作し、基底部長さ110nm~380nm、先端曲率半径2.9-3.8nm、先端曲率半径の標準偏差0.8-1.3nmの先鋭性と均一性に優れ極微小電子源の開発に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
H24年度研究を更に進め、電子ビーム露光法により80nm~300nmのSi鋳型の均一形成の作製条件検討・試作を順調に進展して超精密位置制御された量子ドットサイズ極微小電子源を開発する。H25年度は、80nm~300nmのSi鋳型の均一形成の作製条件検討等を行い、基底部長さ80nm~300nm、先端曲率半径1~5nmの量子ドットサイズSi鋳型内形成型・被覆型転写モールド法極微小電子源を開発する。プラズマCVD法によりアモルファスカーボン薄膜の試作最適条件を探る。極微小電子源を真空一貫エミッタ作製評価システム用いて、大気・ガス雰囲気と耐環境性エミッタ材料との関係、電流安定性の改善等に対する効果などを究明する。表面障壁評価装置を用いて、表面障壁エネルギー2次元分布を評価し、電界電子放出特性等から求めた仕事関数等と併せ、エミッタ材料作製条件・組成・電界電子放出特性等との関係を明らかにする。大電流電界評価ユニットによる100mA/cm2~1A/cm2程度の電流が得られる極微小電子源を試作、材料組成と電流安定性等との関係を検討する。
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Research Products
(15 results)