2012 Fiscal Year Annual Research Report
片面指向性フレキシブルアンテナを用いた電子ペーパー向け無線電力伝送システムの開発
Project/Area Number |
23360158
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
服部 励治 九州大学, 産学連携センター, 教授 (60221503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金谷 晴一 九州大学, システム情報科学研究科(研究院, 准教授 (40271077)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | マイクロ波 / ミリ波 / 電子ペーパー / 無線電力伝送 / フレキシブルディスプレイ / フレキシブルアンテナ / 片面指向性 |
Research Abstract |
申請者らは研究期間内に電波受信型無線電力伝送により電子ペーパーを駆動するシステムを開発するために、送電回路と電子ペーパーシステムを結合し無線電力伝送システムをデモンストレーションできる評価システムを構築した。 1.6-inchまたは4-inchのフレキシブル電子ペーパーを駆動する回路を開発した。その回路は一つのマイコンとBluetooth通信チップで構成され、非常にシンプルで低消費電力である。これによりPCからデータを送信し、電子ペーパーに表示することを確認した。 2.フレキシブル特性を持つ基板上に、片面指向性アンテナを実現した。使用周波数を900MHz 帯とし、指向性利得の前後比10dBが実現できた。コネクタには表面実装可能なMMCXコネクタを半田により実装した。さらに、アンテナ基板の曲げに対して、放射特性が劣化しないことを確かめた。 3.ディスクリート素子を用いてプリント基板上に電力送受信回路を作成した。構造はLC共振回路とダイオード及びキャパシタを用いたコッククロフトウォルトン回路とした。本回路の昇圧特性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの達成度は、順調に開発が進んでいるが、、デモ装置がまだ一つの筐体に収まっておらず、コンパクトで見栄えのするデモ装置を作製する必要ががある。コンパクトにするにはプリント基板回路の設計が重要であるが、回路を改良する必要があるため、コンパクト化を図るのは最終年度になる。 また、データ通信方式の考察は十分に行っているが、これを実現するためにはカスタムLSIの設計・作製が必要であり、今回の予算内では到底実現できないため、既存の通信プロトコルを用いて実機に組み込むかが課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
申請者らは研究期間内に電波受信型無線電力伝送により電子ペーパーを駆動するシステムを開発するために、本年度において、これまで開発してきた電力受信回路、電力送信回路と電子ペーパーした結合したシステムをさらに小型・薄型化し、無線電力伝送システムをデモンストレーションできる評価システムを構築する。また、昨年年度より検討してきた最適なデータ通信方式の実現を目指す。 1.電力受信回路の小型・薄型化設計:平面アンテナをフレキシブルプリント基板上に、アンテナを作成し、また、その基板上に整流・昇圧回路を実装したプリント基板を設計・作製する。 2.電子ペーパーデバイスの省電力化:電子ペーパーデバイスの駆動回路をマイコン一つで駆動できるように、マイコン内にプログラミングするコードの作製とプリント基板の作製を行い、先の受信回路と結合してコンパクトな筐体に内蔵する。 3.データ通信方式の実現:具体的な通信プロトコルを選択し、それを用いるためのチップの消費電力等を検討し、実機への実装を検討する。
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Research Products
(11 results)