2011 Fiscal Year Annual Research Report
ターボ原理に基づく分散ワイヤレスネットワーク構築法~相関ネットワークへの展開
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23360170
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
松本 正 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (40452114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 英一 京都大学, 大学院・情報学研究科, 准教授 (60252475)
井坂 元彦 関西学院大学, 理工学部, 准教授 (50351739)
衣斐 信介 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10448087)
コイルー アンワル 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (20535372)
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Keywords | 相関情報源 / 低密度パリティ検査符号 / リンク間相関 / 時間相関 / EXIT解析 / ターボ原理 / 協調通信 / ネットワーク符号 |
Research Abstract |
将来の情報基盤として無線分散ネットワーク及びその高度化技術が注目を集めている。本課題研究では、送信者-中継ノード間のチャネル(中継リンク)に誤りが発生し得る環境を共通の対象とし、これをさまざまな問題に展開する。具体的には、各中継ノードを経由して受信される信号は同一送信者から送信されているために相関を有することを利用し、この問題をネットワーク情報理論における基本的な問題である「補助情報が(受信者側で)得られる場合の符号化(Slepian Wolf)問題」としてとらえ、主に以下のような成果を得た。 1Destination局における復号過程において時間的相関と各リンクの相関を同時に反映させるアルゴリズムを提案した。またその方式に対してEXIT解析を適用し、相関を考慮しない場合と比較して大幅な特性改善が可能なことを示した。 2相関情報源に対する符号化に関し、任意の情報源アルファベットサイズに対して2元線形符号を用いて符号化する手法を提案し,特に非正則低密度パリティ検査符号を用いるとき,多元線形符号に基づく先行研究を上回る性能を達成した。 3マルチプルアクセスにおいて,あるユーザが他ユーザの情報をネットワーク符号化により多重することで,敢えて情報系列間に相関を与える伝送方式を提案した。この相関を対数尤度比更新に取り込むことで、複数ユーザの信号検出精度が同時に改善可能であることを明らかにした.また、多重するべきユーザの信号をEXIT解析に基づき即時に判断する中継器アクティベーションアルゴリズムを提案し,その有効性を確認した。 4研究実施計画に記載したWP1.1,WP3に関連して,双方向中継方式について具体的に検討し,計算機シミュレーションを行った。本計算機シミュレーションでは,ネットワークコーディングと協力中継技術が組み合わされており,トラフィック状況に応じて適切に切り替える手法を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
外部評価委員(4名、全て外国人)からなるSteering Committee Board(すでにこのプロジェクトの意義、計画、欧州プロジェクトととの関連、などについて説明済みであり、Steering Committee Boardとしての参画合意を得ている)の前で主な成果を発表し、評価を受けた。その結果、価値のある多くの成果が認められた上、更なる発展の可能性についても前向きな評価を得た。さらに、欧州COST Action IC1004の非EU正式メンバーとして認められるなど、高い評価を受けた。これらを総合して、「当初の計画以上に進展している」と判断できる。但し、上述のミーティングで発表した成果は全て論文として投稿済みであるが、現在査読中のため、下記の「論文・発表」には含めていない。
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Strategy for Future Research Activity |
上述のように、外部評価者(Steering Committee Board)による評価・モニタリングにおいて高い評価を得た上、研究課題をさらに一般化したプロジェクトを欧州ユニオンへ共同提案することで合意した。このための作業が今後必要になるが、全て、本課題研究のためのリソースとは切り離して進める。
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