2012 Fiscal Year Annual Research Report
長距離光ファイバ伝送における光・電気ハイブリッド信号処理の研究
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23360171
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
松本 正行 和歌山大学, システム工学部, 教授 (10181786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 恭 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10393787)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | フォトニックネットワーク / 先端的通信 / 超高速情報処理 |
Research Abstract |
1.光分岐/光検出器/マッハツェンダ変調器からなる強度変調信号用フィードフ ォワード(FF)信号再生器の動作条件に関する研究を行った。本再生器については、これまで雑音抑圧効果と消光比改善効果を個別に検討しており、両者はトレードオフの関係にあると思われていたが、動作条件によっては消光比劣化なく雑音抑圧効果が得られるという実験結果を得た。 2.遅延干渉計により位相変調信号光の位相情報を抽出し、それに基づいて当該 信号光に位相変調を加えるFF制御回路を提案し、シミュレーションによりその 有効性を検証した。平均化効果により揺らぎを低減するという動作原理に基づく。 3.光電気変換型DQPSK信号再生器において、光検出器出力をリミティング増幅器で増幅した後に光IQ変調器に入力することにより、強い波形整形効果が得られることを実験により確認した。また、電気回路に要求される帯域幅がシンボル速度の50%程度であることを数値シミュレーションにより明らかにした。 4.ホモダイン検出を用いて位相変調信号を強度変調電気信号に変換するタイプの信号再生器において、キャリア成分を含まない位相変調信号から位相同期した光キャリアを生成する手法を新たに考案し、良好なキャリアを生成できることを実験により確認した。 5.位相変調信号光を直接信号再生する位相感応増幅器(PSA)について研究し た。通常PSKは2値位相変調光を再生するが、非線形ファイバループ構成により、4値位相変調光に対する再生効果が得られることを提案し、シミュレーシ ョンによりその有効性を検証した。 6.ファイバ中のパラメトリック増幅の飽和を利用した高速信号の全光振幅雑音抑制方式において、分散スロープが大きい場合には隣接パルス間に相互利得変調効果が生じ出力波形にパターン依存性の劣化が生ずることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
光・電気ハイブリッド型信号再生器について、フィードフォーワード制御型および、光信号を電気信号に変換してから雑音除去を行い再度光信号に変換するタイプの再生器両者について、予定していた研究を実施した。 さらに、位相感応増幅による多値位相変調信号再生や、パラメトリック増幅の飽和を利用した振幅雑音抑制などの全光信号再生方式についても検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
概ね計画通りに研究を進める予定である。ホモダイン検波を用いて位相変調信号を電気信号に変換してから雑音を除去する信号再生方式についても実験を含めて検討を行う予定である。
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Research Products
(16 results)