2012 Fiscal Year Annual Research Report
磁性ナノ粒子の発熱機構と培養細胞中の存在形態の評価分析法の開発
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23360179
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
竹村 泰司 横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (30251763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 努 横浜国立大学, 工学研究院, 助手 (70251767)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 磁性ナノ粒子 / がん温熱治療 / 磁気緩和 |
Research Abstract |
がん温熱治療(ハイパーサーミア)は、患者負担が軽微な治療法である。腫瘍部に集約させた磁性ナノ粒子を外部交流磁界で発熱させる方法が有望であるが、体内に集約可能な低濃度で十分な発熱を得ることができないという課題がある。低磁界強度で高効率に発熱する磁性ナノ粒子の開発が急務である。磁性ナノ粒子の発熱機構を明らかにするために、磁気特性と発熱特性の測定手法を確立することを研究目的とした。また、磁性ナノ粒子を添加した培養細胞の形状像に加え、走査プローブ顕微鏡を用いた高感度磁気像により磁性ナノ粒子の位置を特定する観察評価法を検討した。平成24年度は、(1)発熱起源の同定、及び(2)表面修飾による分散・二次粒径・生体適合性の制御の研究課題を実施した。(1)発熱起源の同定:直流・交流磁気特性から、発熱に寄与する損失を反映したマイナーループ面積を算出した。溶媒や寒天に分散させた微量の磁性ナノ粒子から定量解析に十分な感度・精度を得るための機器の設定を行うことに成功した。これにより磁気緩和損失から磁化が反転するネール緩和と粒子自体が回転するブラウン緩和の寄与を定量的に分離することが可能となった。(2)表面修飾による分散・二次粒径・生体適合性の制御:分散性確保(凝集防止)、生体適合性向上、生体分子の固定化のために通常、磁性ナノ粒子に表面修飾(コーティング)処理を行う。既に実施した研究よりFe3O4磁性ナノ粒子を用いて、磁気特性と発熱特性がコート材料に大きく依存することを見いだしているが、今年度は一次粒径を一定として、二次粒径が異なる磁性ナノ粒子の磁気特性、発熱特性の相関を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度、24年度ともに当初計画とおりに研究遂行しており、また得られた成果は学術的にも意義があり、期待されるレベルにあると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に実施した磁性ナノ粒子の磁気力顕微鏡観察に加え、位相差・蛍光顕微鏡を併用することにとり、磁性ナノ粒子への細胞取り込みに関する評価分析手法を新たに確立したことから、平成25年度は当初計画に加え、細胞の観察、評価分析にも注力する。 問題点はない。
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Research Products
(9 results)