2011 Fiscal Year Annual Research Report
離散化された繊維補強材料のライフスパン解析手法の構築と新材料開発への応用
Project/Area Number |
23360190
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
國枝 稔 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60303509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 尚史 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (20422785)
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Keywords | 短繊維補強コンクリート / 繊維の離散化 / メゾスケール / 時間依存 |
Research Abstract |
短繊維補強コンクリート内部の繊維の配置は,力学性能だけでなく物質移動に起因した耐久性にも影響を与えることが予想され,かつコンクリート特有のひび割れとの相互作用も含めると非常に複雑な挙動を示す.本研究では,短繊維を1本1本離散化したメゾスケール数値解析手法を構築し,材料特性を定量化するとともに,新たな構造材料を開発することを目的とする.H23年度には,主にひび割れ面での挙動解明に関する実験的検討とそのモデル化について予備解析を行うとともに,3次元個別要素法を用いて繊維補強コンクリートの流動解析を行った.また,圧縮クリープに関する実験も開始した. [ひび割れ面での挙動解明とモデル化] 当初から2年計画で行う検討内容であるが,一面せん断試験を行う試験機を製作し,予備実験を開始し,今後定量的なデータが取得できる見通しを立てることができた. [流動解析のための基礎モデルの構築] 3次元個別要素法を用いて,マトリックス(コンクリートまたはモルタル)および短繊維を個別に離散化し,流動挙動を解析できるモデルを構築した.解析結果の妥当性を検証するために,着色繊維とケイ酸ナトリウム水溶液を用いたモデルモルタルを用いた可視化実験を実施し,定性的に妥当な結果を与えていることが確認された. [時間依存性挙動(クリープ)の定量化] 繊維の種類や繊維混入率の異なる繊維補強コンクリートの圧縮クリープ試験を実施し,データを取得している段階である.繊維の混入により,クリープの低減が可能であるかなどの判断材料が計測できる予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
時間依存性挙動に関する実験データについては,有用なデータが取得できる見通しを立てることができた.流動解析およびひび割れ面での挙動に関する実験については順調に進捗し,期待されるデータが得られつつある.流動解析に関しては,査読付き論文にも投稿できる成果が得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
現在の進捗状況を維持し,引き続き実験を行っていく予定である.
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