2013 Fiscal Year Annual Research Report
高速自動分割撮影技術による広範囲の変位・ひずみ場計測装置の開発と検証
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23360193
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
亀田 敏弘 筑波大学, システム情報系, 准教授 (40302393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 宗朗 東京大学, 地震研究所, 教授 (00219205)
山下 拓三 独立行政法人防災科学技術研究所, 兵庫耐震工学研究センター, 研究員 (40597605)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 非接触変位計測 |
Research Abstract |
(1)兵庫県防災科学技術研究所兵庫耐震工学実験センターの実大三次元震動破壊実験施設(E-Defense)にて鉄骨構造物実大振動試験でのプロトタイプの計測実証を行った.加振試験では3階建ての実物大鉄骨構造物を振動台に設置し,1軸方向の振動を複数回に分けて加えた.計測においてはあらかじめ梁に描いた点群の画像を加振の合間の損傷観察の際に取得した.この加振の前後での画像を比較することで静的なひずみ場を算出する.加振中,計測装置は供試体から取り外しておき,加振の合間の損傷観察の際に毎回供試体内に持ち込んで計測を行った.可搬性と迅速な設置方法が要求されたため,これらに配慮して改良を行った. (2)10cm四方の領域に対して想定通りの精度でひずみ計測が可能であった.反射鏡を用いない場合の可搬性ならびに計測精度は要求をクリアした. (3)動的計測のために必要となる平行光路部に反射鏡を用いた分割撮影手法の検証のために,回転鏡を有するプロトタイプ装置を構築した.1m幅の計測範囲において,均一な精度で計測が可能であった.5mの距離から50μmの差異を十分に検出することができた.(4)今後光学系の最適化や検出用のマーカーの改良によってさらに精度を向上させることができると期待される.精度は反射鏡の無い場合と比較して低下したため,実用化を目指す場合には専用の光学系(レンズ群)の設計が必要となる可能性がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
24年度に実施予定であった光軸制御による計測範囲のスキャンに関して,25年度に1軸のミラースキャンによる計測に成功した.しかしながら,要求される速度でのスキャンには至っていない.26年度中の実用化は困難が予想される.
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Strategy for Future Research Activity |
スキャン速度を向上させることに困難が生じているが,遠距離から非接触で広範囲の変位を高精度で計測することを第一目標として,2軸のスキャンを実現することを本年度の目標とする.
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