2013 Fiscal Year Annual Research Report
沿岸域の社会基盤施設を対象とした微生物による維持管理・更新技術に関する研究
Project/Area Number |
23360207
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
畠 俊郎 富山県立大学, 工学部, 准教授 (30435424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 了 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00304022)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 微生物 / 地盤改良 / 炭酸カルシウム / 液状化対策 / MCP |
Research Abstract |
沿岸域における社会基盤施設を対象とし,微生物機能の活用により強度増進・遮水性向上および自己修復効果をえる新しい維持管理・機能更新技術について検討を行った。 砂地盤の固化メカニズムとして尿素の加水分解反応に着目し,海域由来のウレアーゼ産出微生物であることに加えて耐塩性に優れたSporosarcina aquimarinaと陸域由来でこれまでの検討結果から固化効果が明らかとなっているBacillus pasteuriiを用いた固化試験を行った。その結果,同じウレアーゼ活性を持つ微生物を用い,砂重量に対するセメント物質(炭酸カルシウム)の析出量を同じにした場合においても強度増進効果が異なる傾向を明らかにすることができた。この原因を明らかにすることを目的とし,砂粒子表面に形成される炭酸カルシウムの結晶形状を電子顕微鏡により観察した。その結果,尿素の加水分解速度が速いBacillus pasteuriiについては粒状,海域由来で尿素の加水分解速度が遅いSporosarcina aquimarinaは膜状の結晶が析出していることが明らかとなった。 この尿素の加水分解速度の違いを簡易的に把握する手法として,電気伝導度計を用いた評価試験法を提案するとともに,ビーチロックの形成が確認されている沖縄県,石川県で採取した海砂由来の微生物について炭酸カルシウム析出率と強度増進効果の関係を明らかにすることができた。 また,砂重量に対する炭酸カルシウム析出率が少ない場合には微生物種に関係なくある程度の液状化強度増進効果が期待できることも明らかとなり,将来的には現地に既に生息している微生物のみを用いた維持管理・機能更新技術の実用化が期待できる結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)