2012 Fiscal Year Annual Research Report
強風による飛来物に対する板ガラスの耐衝撃安全性能評価に関する研究
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23360246
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
河井 宏允 東京電機大学, 理工学部, 教授 (60027282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 敬 京都大学, 防災研究所, 教授 (00190570)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 強風災害 / 飛散物 / 窓ガラス / 衝撃試験 |
Research Abstract |
日本における強風災害の特性が反映された状況下において板ガラスの破壊性状を明らかにする試験方法の確立を目指し、平成23年度には強風下と同じ状態の風圧力を試験体(板ガラス)に加えた状態で飛来物を模擬した加撃体を衝突させ、その破壊性状を記録・解析する装置と、加撃体を所定の速度で射出する実験システムを制作した。平成24年度は前年度に制作された装置の性能検定を行い、所定の機能を備えていることを確かめた。引き続き、試験体の種類(フロートガラス、強化ガラス、合わせガラス、フィルム張りガラス)、飛来物の形状(鋼球、2×4木片、瓦)、重さ(ISO標準に準じた重さ+新たに2種類)、速度(ISO標準に準じた重さ+新たに2種類)など種々の条件を変えた実験を行い、強風下において飛来物が衝突する際の板ガラスがもつ衝撃破壊性能に関するデータを収集した。さらに、ガラスの割れ方や飛散しにくさなど、安全評価基準の検討も行い、ガラスの耐衝撃安全性能評価方法の策定に呈する資料を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時に予定していた、1.強風下と同等の風圧力を試験体(板ガラス)に加えた状態で飛来物を模擬した加撃体を衝突させ、その破壊性状を記録・解析する装置と、加撃体を所定の速度で射出する実験システムを制作する。2.制作された試験装置の性能評価・検定を行い、試験体の破壊に関する予備実験を行う。3.試験体の種類、飛来物の形状、重さ、速度など種々の条件を変えて実験を行い、破壊特性を明らかにする。また、実験条件が破壊特性に及ぼす影響を調べ、ISO基準との整合性の検討を行う。さらに、実際の飛来物と、性能評価試験に用いられる加撃体のもつ衝撃特性との比較を行う。について、ほぼ予定通りに研究を進めることができ、必要なデータも得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終(平成25)年度では、引き続き破壊実験を行い、種々の条件下における破壊特性のデータを蓄積する。それらの結果および前年度までの結果をもとに、強風下において飛来物が衝突する際の板ガラスがもつ衝撃破壊性能を明らかにする。また、ガラスが割れた場合の“割れ方(ガラス片の形状)”や“飛散しにくさ(ガラス片の飛び散り方)”などを安全評価基準の検討も行い、評価方法の確立を試みる。これにより、板ガラスの安全性能の評価の検討を行い、板ガラスの耐衝撃安全性能評価方法の確立を目指す。
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