2011 Fiscal Year Annual Research Report
非定常CFDと日射・人体解析モデルの融合による不均一温熱環境シミュレータの開発
Project/Area Number |
23360260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Field |
Architectural environment/equipment
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
酒井 孝司 明治大学, 理工学部, 教授 (40274691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 雄三 東京大学, 工学系研究科, 教授 (30114490)
倉渕 隆 東京理科大学, 工学部, 教授 (70178094)
岩本 静男 神奈川大学, 工学部, 教授 (20213316)
永田 明寛 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (60228020)
遠藤 智行 関東学院大学, 工学部, 准教授 (90385534)
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Keywords | 建築環境・設備 / 省エネルギー / CFD / 非定常 / 日射 / 長波長放射 / 数値人体 / 快適性 |
Research Abstract |
日射が入射する居住空間における環境負荷低減,健康・快適性の確保は火急の課題であり,この問題に対処するためには,複雑な現象に対応可能な非定常気流・温熱環境解析手法の開発が急務である。そこで本研究では,『非定常CFDと日射・人体解析モデルの融合による不均一温熱環境シミュレータの開発』を目指し,CFD解析技術を核として,CFDと連成可能な数値人体モデル,日射・放射解析手法の開発を行っている。以下に平成23年度の研究成果を示す。 (1)床暖房室内の対流・放射熱伝達量の詳細測定とCFD解析:床暖房模型の非定常実験を行い,自然対流・放射熱伝達量の非定常データベースを作成した。床暖房時における非定常温熱環境の実測及び解析を行い,壁表面近傍代表点の粘性底層内温度を0.1mm間隔で測定して対流熱伝達量を求めた。低Re型k-eモデルで放射熱伝達解析と固体内熱伝導解析を連成した3次元定常・非定常解析を行い,実験と比較した結果,概ね一致することを確認した (3)居室内人体へ入射する日射量解析手法の開発:オフィスビルのペリメータ空間や,住宅の居室,アーケード等の半屋外空間等における不均一な放射環境を再現するため,太陽位置方向への人体正投影法(画像解析法)を用いて居室内に設置した数値人体に入射する日射量を解析可能な計算手法を開発した。 (2)物体と接触可能な数値人体モデルの作成:本年度は,床面との接触を考慮した数値人体モデルを開発した。また,物体と接触する数値人体表面における熱抵抗値を算出し,解析と被験者実験を比較した結果,接触面の熱移動を概ね再現可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究の目的で掲げた3つの項目について,順次測定・解析を行い,所定の成果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究はおおむね順調に進展しているため,24年度以降も当初の研究計画に則り,研究を遂行する。現時点では,問題点は生じていない。
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