2011 Fiscal Year Annual Research Report
農山漁村における居住と地域の持続性に関する地域計画的研究
Project/Area Number |
23360268
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山崎 寿一 神戸大学, 工学研究科, 教授 (20191265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 秀文 神戸大学, 工学研究科, 助教 (60314506)
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Keywords | 持続性 / 居住 / 農山漁村 / 定住 / コミュニティ |
Research Abstract |
本研究は、農山漁村地域にみられる新たな居住スタイルの出現に着目した「居住と地域の持続性」に関する研究である。本年度は以下の集落を対象にイエと集落の持続性に関する現地調査を行った。 1)能登半島地震被災集落(石川県輪島市門前町諸岡地区道下集落等) 集落変容の実態把握・通世代定住の実態把握、震災後の居住動向については、これまでの研究で収集した資料・地図の整理・現地調査を行い、祭り・盆・正月にみられるイエと集落の持続性に関する現地調査については、住民へのヒアリング調査を行った。地域外親族との関係も含めた二地域居住や居住継続が家族・地域コミュニティの持続性の鍵であることを明らかにした。 2)東日本大震災被災集落・宮城県・岩手県の山村被災集落 被災状況の把握、復興計画の収集、被災から仮設住宅入居までの経緯の住民へのヒアリング、高台移転に関する過去の事例及び現状についての情報・資料の収集を行い、平成24年度以降の研究計画・調査の検討を行った。 3)三重県志摩市大王町波切集落 日本大震災の復興における高地移転に関連して、過去の津波等の自然災害後に高地への居住地移転が行われていた三重県志摩市大王町波切集落の現地調査を行い、集落の居住環境の変容と、自然災害だけでなく漁村整備との関連から高地移転のメカニズムを明らかにし、移転前後の生活圏の結びつきが居住環境の持続に繋がっていることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は申請時には予定していなかった東日本大震災被災地の調査を新たに加えたため、その準備に時間を要したため。また、高地移転の事例として三重県志摩市大王町波切集落の調査・研究を行ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
神戸大学大学院自然科学研究科総合研究棟3号館に研究室があり、研究を進める基礎的な設備は整備されている。 また研究課題に関連するこれまでの現地調査資料、統計・専門書等の資料の蓄積を活用して研究を進める。 本研究は2名で行うが、各調査フィールドでの調査蓄積があり、調査協力者・専門的知職の提供者がいる。これら協力者は研究代表者のこれまでのフィールド研究における現地協力者であり、協力して研究を進めて行く。また、研究室学生の調査補助、調査研究資料整理により効果的に調査研究を行う。
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