2011 Fiscal Year Annual Research Report
地域特性に応じた都市の将来像アセスメントのための計画技法と解析技術の研究
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23360272
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Research Institution | National Institute for Land and Infrastructure Management |
Principal Investigator |
木内 望 国土技術政策総合研究所, 都市研究部, 室長 (80251346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西野 仁 国土技術政策総合研究所, 都市研究部, 室長 (80356071)
阪田 知彦 国土技術政策総合研究所, 都市研究部, 主任研究官 (80370708)
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Keywords | 都市計画・建築計画 / 都市整備 / 交通工学・国土計画 |
Research Abstract |
1-a 海外における計画代替案策定と社会経済シナリオ設定の事例調査については、米国の南カリフォルニア圏、シアトル都市圏、サクラメント都市圏、フィラデルフィア都市圏において、持続的な成長管理や土地利用と交通の計画統合を目的とした、計画策定における代替案策定の考え方について、現地にて担当組織・職員にヒアリング調査を行った。アセスメントモデルを用いた代替案比較に基づく計画策定の経験が長い組織は内容を詰めた詳細な代替案を策定しており、そうでない組織では比較対照としての大雑把な代替案に止まっているなどの特徴がわかった。 1-b 我が国における計画代替案策定と社会経済シナリオ設定の事例調査については、仙台都市圏総合交通体系調査、及び山口・防府都市圏総合都市交通体系調査や、日立道路再検討プロジェクト、夕張市都市マスタープラン策定等における代替案設定・比較・評価等の内容について調査した。一部の場合を除き、我が国では積極的に代替案比較を公開して行っている場合が少ないことが確認できた。この背景として、人口減少下で現実的かつ対照的な結果をもたらす代替案策定が難しいことや代替案比較過程の内容を理解して市民に説明できる能力を有する職員が不足していること、自治体や都市圏の計画策定にかけられる費用が少ないことがあることがわかった。 2-a 都市タイプ分類に必要な地域特性データベース構築、及び2-b 理想的な都市モデルデータセット作成のための実証分析と基本方針の検討については、標準的な都市モデルのデータセット作成に向けた基礎的検討として、標準的な都市タイプの設定のための各種公的データを元にしたデータベースの構築・分析を行うとともに、要素技術として旧測地系で作成された統計メッシュデータを現行の測地系上で活用するための手法検討とプログラム作成を行った。研究実施計画通りの実績が上がっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画代替案策定と社会経済シナリオ設定の事例調査については、平成23年度は若干の米国での現地調査のみを行い、欧州での現地調査は平成24年度に行うこととするなど、一部調査を先送りする一方で、平成24年度に予定していた内外代替案設定計画事例の概ねの一覧がほぼ完成するなど、研究計画の一部を先取りして実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
当所の研究計画の2年目の目標を達成すべく、今後も着実に研究を進める。また、得られた成果について可能なものを論文・報告として公表する。
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