2012 Fiscal Year Annual Research Report
次世代輸送機器軽量化材料の準高ひずみ速度二軸応力試験システムの開発
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23360318
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
桑原 利彦 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60195609)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 二軸バルジ試験 / 異方性降伏関数 / 加工硬化 / 鋼管 / ひずみ速度 / 成形限界ひずみ / 成形限界応力 / 線形応力経路 |
Research Abstract |
本研究は,任意の応力/ひずみ経路のもとで,円管試験片が破断するまで,連続して応力-ひずみ曲線を測定することができるサーボ制御二軸バルジ試験機を開発することを目的とする.ひずみ速度の目標値を0.1/sとする. 【実験I】 供試材として,板厚0.8mmの冷間圧延鋼板(SPCE)を用いて,ひずみ速度10-4/sと10-2/sの二水準で二軸バルジ試験を行い,加工硬化挙動および成形限界ひずみのひずみ速度依存性を調査し以下の知見を得た.(1)二軸応力下かつ大ひずみ域における金属板材の加工硬化挙動のひずみ速度依存性を測定する方法として二軸バルジ試験方法の有用性を確認した.(2)ひずみ速度の上昇に伴う二軸応力下の塑性流動応力の変化の割合は,応力比によって異なる.(3)ひずみ速度10-2s-1における等塑性仕事面の形状は,ひずみ速度10-4s-1のそれと比べてわずかに外側に膨張した.この結果は降伏曲面の形状とひずみ速度との間に相関があることを示唆している.(4)二軸バルジ試験により得られた応力比(圧延方向:圧延直角方向)=1:0, 2:1, 1:2, 0:1における成形限界ひずみは,ひずみ速度の変化に関わらずほぼ一致した. 【実験II】 供試材として,板厚1.0 mmの6000系アルミニウム合金板を用いて二軸バルジ試験を行い,加工硬化挙動を調査した.その結果,(1) 線形応力経路下において本供試材は異方硬化を示すが,その等塑性仕事面はYld2000-2d降伏関数で精度良く再現できる,(2) 異方硬化挙動を表現できる材料モデリング手法を考案し,有限要素解析ソフトウェアに搭載した.(3) 液圧バルジ試験を行い,頂点部板厚ひずみ-内圧曲線を測定した.実験値は,異方硬化を考慮した有限要素解析結果とほぼ一致し,異方硬化挙動のモデル化の有効性を立証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
軟鋼板について,「二軸応力-ひずみ曲線の測定を,ひずみ速度10-4~10-2/s にて段階的に実施し,材料構成則と成形性データベースを構築」を達成した(アルミ合金板はひずみ速度10-4のみ実施).さらに590MPa級高張力鋼板についても,予定より先行して詳細な二軸バルジ試験を行い,本試験機の有効性の立証と精度検証も完遂した.研究成果は「塑性と加工」誌とInternational Journal of Plasticity誌に掲載された.さらに本年7月に中国の瀋陽市で開催されるNUMIFORM2013国際会議で本研究成果に関するキーノート講演を依頼されている.
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Strategy for Future Research Activity |
アルミ合金板と鋼板について,それら材料の異方硬化挙動(等塑性仕事面が相似形状を維持しない効果挙動)を精度良く定式化する手法を開発する.また複合負荷経路試験も実施し,成形限界ひずみや加工硬化特性に及ぼす影響を明らかにする.実際の板材成形実験及びそれをモデル化した成形シミュレーションを実施し,本試験方法により構築された材料モデルが成形シミュレーションの精度向上に有効であることを立証する.また複合負荷経路における成形限界応力のひずみ経路依存性についても,調査する.
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Research Products
(19 results)