2012 Fiscal Year Annual Research Report
高密度プラズマ反応制御による酸化物半導体薄膜の低温高品質形成法の開発と膜特性評価
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23360325
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
節原 裕一 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (80236108)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | プラズマ加工 / 低損傷プロセス / 反応性製膜 / 酸化物半導体 / 低温形成 |
Research Abstract |
本研究では、反応過程の解明を通じたプラズマの高度制御により、酸化物半導体薄膜トランジスタ(TFT)素子を形成するプロセスの低温化と高品質化を実現する新しいプロセスの確立を目的としており、目的達成のため、以下の課題を設定している。[1]当該薄膜と高密度プラズマとの相互作用解明、[2]高密度プラズマ酸化アニールプロセスの開発、[3]プラズマ支援スパッタ製膜における反応過程解明、[4]製膜プロセス制御法の開発、[5]膜特性評価とプロセス最適化。 本年度は、初年度での相互作用に関する知見を基に、上記の[3]と[4]に主眼をおいて研究を推進し、低温製膜プロセスに向けた検討を行った。まず、プラズマ支援スパッタ製膜における反応過程に関する実験では、スパッタ製膜に用いる反応性を制御することにより、製膜パラメータに対する素子の電気的特性変化の割合を制御することで、トランジスタとして動作するプロセスウィンドウの広域化が可能であることを明らかにした。さらに、製膜プロセスの低温化に向けて、製膜プロセス制御法について検討を行い、プラズマパラメータ制御により酸化物半導体薄膜の導電性制御が可能であることを示した。後者については、更なるプラズマパラメータ制御により、新しい低温製膜プロセスの開発に繋がることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」に記したように、本年度に推進した「プラズマ支援スパッタ製膜における反応過程」ならびに「製膜プロセス制御法の開発」の何れの項目についても、研究目的の達成に向けた効果が見出せており、研究計画は順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度ならびに本年度に蓄積した知見をもとに、本研究計画で設定した課題「膜特性評価とプロセス最適化」について、計画通りに研究を推進する。特に、プラズマ支援スパッタ製膜においては、更なるプラズマパラメータ制御手法の高度化について検討し、最終目的の達成に向けて、研究を進めていく予定である。
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Research Products
(12 results)