2013 Fiscal Year Annual Research Report
液中プラズマCVD法によるダイヤモンド形成に関する研究
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23360326
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
豊田 洋通 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (00217572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 信福 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (20263957)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | プラズマ加工 / 材料加工・処理 / 結晶成長 / 表面・界面物性 |
Research Abstract |
[1] 金属基板上へのダイヤモンド形成/金属基板上に,デバイス(絶縁放熱機能デバイス)への応用として,ダイヤモンド膜の高速形成を試みた。昨年度は銅(Cu)基板上に多結晶ダイヤモンド膜の形成に成功したが,形成時(650℃)と形成後(常温)の温度差による,熱収縮差によって,形成したダイヤモンド膜が剥離するという問題が生じていた。今年度は,基板表面の処理を検討し,基板表面に膜厚40nmの白金(Pt)膜をスパッタリング形成することで,ダイヤモンド-白金-銅の化学結合を形成させ剥離のない,均一なダイヤモンド膜を高速形成することができた。 [2] ダイヤモンド基板上へのダイヤモンドの高速ホモエピタキシー/高圧合成ダイヤモンド上へのダイヤモンドの高速ホモエピタキシャル成長を試みた。基板の面方位の違いによる,ホモエピタキシーを精査し,ダイヤモンド半導体デバイス用の単結晶ダイヤモンドの高速合成を試みた。(100)にはホモエピタキシャル成長が起こることがわかり,(111)には,多結晶ダイヤモンドが成長することがわかった。 [3] 非経験的分子軌道計算による化学結合の計算/Gaussian09ワークステーションを導入し,ダイヤモンド-銅,ダイヤモンド-白金,のクラスター計算を実行し,ダイヤモンドと銅の化学結合の強度および,安定性を調査した。CVDによる形成ダイヤモンドの基板金属への密着性が計算できるはずである。現在,計算を実行し,結果を調査検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた,Cu基板上へのダイヤモンド多結晶膜の均一形成が,剥離なく行えたことが,進捗事項として,評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
[1] 金属基板上へのダイヤモンド形成/化学結合および熱膨張率中間層の概念を用いて,銅以外の金属基板上へのダイヤモンド形成を試みる。また,大面積の高純度ダイヤモンド膜を金属基板上に形成して,研究のまとめとする。 [2] ダイヤモンド基板上へのダイヤモンドの高速ホモエピタキシー/ダイヤモンド半導体デバイス用の大径単結晶ダイヤモンドを高速合成する。
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Research Products
(2 results)