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2011 Fiscal Year Annual Research Report

珪酸塩融体の熱伝導とネットワーク構造の相関

Research Project

Project/Area Number 23360332
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

柴田 浩幸  東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (50250824)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 早稲田 嘉夫  東北大学, 多元物質科学研究所, 教育研究支援者 (00006058)
太田 弘道  茨城大学, 工学部, 教授 (70168946)
Keywords珪酸塩 / 熱伝導率 / レーザーフラッシュ法 / 温度依存性 / 組成依存性
Research Abstract

珪酸塩の融体は金属の精錬あるいは凝固プロセスにおいて重要な役割を担っており、工業的な見地からも高温での融体の構造と伝熱特性の関係を明確にすることは重要な課題である。一般に高温融体の熱伝導率測定は対流や熱放射の影響を大きく受け正確な測定が困難である。そこで、本研究では熱放射や対流の影響をほとんど受けない表面加熱・表面測温短時間レーザフラッシュ法を用いて、珪酸塩融体の熱伝導率測定を実施した。本年度は工業的に利用されている珪酸塩融体の基本的な成分系であるAl_2O_3-CaO-SiO_2系について熱伝導率の測定を行った。熱伝導率の測定結果は測定した範囲では、ほとんど温度依存性がないことが明らかとなった。そこで測定した熱伝導率の平均値と試料組成を用いて、熱伝導率を組成の一次関数としてもとめる実験式を導出した。この式によって計算した推算値と測定値の差は小さく、推算値は測定値をよく表せることが分かった。熱伝導率の推算できる温度範囲は1623Kから1823Kである。珪酸塩のネットワーク構造を表す指標として、珪酸塩ネットワーク構造中の非架橋酸素数と熱伝導率の関係についても検討を行った。非架橋酸素数が増大するに伴い熱伝導率が減少する傾向を示した。しかし、非架橋酸素数が大きくなると熱伝導率は一定の値になる傾向もみられた。そこで、非架橋酸素数を変化させ、珪酸塩のネットワーク構造と熱伝導率の関連を調べるため、Na_2OやB_2O_3などを含む系についての測定を計画し、予備実験を実施した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初経過うしたようにAl_2O_3-CaO-SiO_2系融体の熱伝導率を測定した。Al_2O_3-CaO-SiO_2系融体の熱伝導率の測定結果は測定した範囲では組成依存性が小さく、またほとんど温度依存性がなかったことを明らかにした。このことから本研究はおおむね順調に進展していると判断している。

Strategy for Future Research Activity

1.高温珪酸塩融体の熱伝導率測定:珪酸塩融体のネットワークを構造に影響を与えるNa_2O、TiO_2を含む珪酸塩融体の熱伝導率測定を追加し、系統的に組成を変化させた測定を実施する。
2.FTIRを用いた珪酸塩ネットワーク構造の評価:FTIRを用いてネットワーク構造の調査も行う。最近のNMRの珪酸塩の構造に関する研究結果も参考にし、FTIRの結果等と組み合わせて考察する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] R-Na_2O-SiO_2(R=Al_2O_3,CaO)融体の熱伝導率とNBO/Tの関係2012

    • Author(s)
      古渡貴也, 長谷川裕樹, 白木康弘, 太田弘道, 柴田浩幸
    • Organizer
      日本鉄鋼協会第163回春季講演大会
    • Place of Presentation
      横浜国立大学
    • Year and Date
      2012-03-30

URL: 

Published: 2013-06-26   Modified: 2014-06-02  

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