2013 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノファイバーの大量合成に向けたナノ触媒の設計とナノ触媒リアクターの開発
Project/Area Number |
23360351
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
綿野 哲 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40240535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲村 英也 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00584426)
岩崎 智宏 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50295721)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 反応装置 / ナノ触媒リアクター |
Research Abstract |
本研究では、ナノ触媒の流動化と反応を可能とする高温回転式流動層型反応器を開発した。本装置は1073 K の高温環境下において運転することが可能である。回転容器内に触媒粒子を投入し、容器を回転させながら炭素源を含む流動化ガスを流入させ、触媒粒子を高温かつ高遠心力場において流動化させる。反応器に流入した炭素源は熱分解し炭素中間体となり、これが触媒粒子表面で反応し、CNFとして析出・成長する。触媒粒子としては、担持粒子であるAl2O3粒子上に活性金属成分としてNi化合物が析出した平均粒子径1.8μmの微細なNi/Al2O3粒子を用いた。 高温回転式流動層型反応器において得られた生成物を観察したところ、得られた生成物は、粒子径が100から300 μmの球形粒子であり、直径が約60 nm程度のカーボンナノチューブ(CNT)が密に凝集した状態であった。また、得られた生成物の熱分析を行ったところ、生成物中の多層CNTの質量割合は約93 wt%であった。従って、生成物のほとんどは多層CNTであることが確認された。さらに、各種運転条件が生成物物性に及ぼす影響についても検討を行った。 NF合成用のナノ触媒として、共沈法により調製したニッケル鉄層状複水酸化物を銅粒子に担持させた複合粒子を合成した。合成した複合粒子は、水中で超音波照射しても剥離せず、流動層反応器で流動化させた場合も剥離することなくCNFが合成できる可能性が示された。また、固定層反応器を用いて合成した複合粒子からCNFを合成し、最適な成分比および温度条件などを決定した。 最後に、ナノ触媒を高温回転式流動層型反応器に投入しCNFの合成を行ったところ、CNFの生成速度は通常の固定層型反応器と比較して約5倍に増加し、触媒単位質量あたりのCNF生成速度としては世界最高水準に達していることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)