2013 Fiscal Year Annual Research Report
光駆動性の生物学的レアメタル濃縮系の開発とメタロミクスによる金属動態の理解
Project/Area Number |
23360362
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
前田 勇 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (10252701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 昌規 山形大学, 農学部, 准教授 (20320020)
高橋 美智子 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (90345182)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ニトロゲナーゼ / モリブデン / 細胞凝集 / modE / 紅色非硫黄細菌 / 光合成細菌 / シアノバクテリア |
Research Abstract |
活性中心にモリブデンと鉄を配位するニトロゲナーゼの遺伝子は、アンモニアの存在しない条件下(N(-))で発現する。このため、N(-)条件と、一定濃度の塩化アンモニウムを添加したN(+)条件でそれぞれ培養して得られた光合成細菌の各金属含量をICP発光分光分析法と黒鉛炉原子吸光分析法により測定した。 淡水性光合成細菌の培養において、N(-)条件ではニトロゲナーゼの遺伝子発現が確認され、N(+)条件では遺伝子発現が認められなかったことから、N(-)条件でのみニトロゲナーゼタンパク質が生合成されていることが推察された。これらの条件で培養後に回収された細胞の金属含量を比較したところ、含量の比較的高いカルシウム、マグネシウムにおいては、活発な増殖が行われるN(+)条件下で高い値を示した。一方、含量が比較的低い元素においては、マンガン以外でN(-)条件での値が高くなった。特にモリブデンの増加が顕著であったことから、N(-)条件で培養を行うことで培地中のモリブデンの細胞内への取り込み量が選択的に増大することが示された。モリブデンと同様にニトロゲナーゼの活性中心に配位する鉄でもN(-)条件で含量の増加が認められたが、鉄の含量がモリブデンの含量よりも桁違いに高いため、ニトロゲナーゼの生合成が鉄の含量増加に寄与する割合は少ないことが推察される。同様に、海水性光合成細菌を用いて試験を行った。その結果、含量が比較的高いカルシウムとマグネシウム、鉄においてはN(+)条件下でより高い値を示した。一方、モリブデンと銅、亜鉛ではN(-)条件での含量が高くなった。これらの傾向は異なる光合成細菌種で同様に認められており、異種由来のモリブデン結合タンパク質の遺伝子を光合成細菌に導入するよりも窒素源非存在下での培養の方が、モリブデンの細胞内への選択的濃縮においてより効果的であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Acyclic carotenoid and cyclic apocarotenoid cleavage by an orthologue of lignostilbene-α,β-dioxygenase in Rhodopseudomonas palustris.2013
Author(s)
Maeda, I., Inaba, A., Koike, H., Yoneyama, K., Ueda, S., and Yoshida, K.
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Journal Title
J. Biochem.
Volume: 154
Pages: 449-454
DOI
Peer Reviewed
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