2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23360367
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Field |
Biofunction/Bioprocess
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中野 秀雄 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (00237348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 雄吾 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (50273214)
兒島 孝明 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (40509080)
小林 功 (独)農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所, 主任研究員 (70425552)
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Keywords | ハイスループットスクリーニング / 無細胞タンパク質合成系 / タンパク質工学 / セルラーゼ |
Research Abstract |
本研究は申請者らが独自に開発した、エマルジョンPCRと無細胞蛋白質合成系を組み合わせたDNA-蛋白質のビーズディスプレイ技術を用い、非常に大規模なライブラリー(10の9乗)を構築し、セルソーターによりスクリーニングする、ギガスクリーニングシステム(GSS)を確立する。本手法を用いて、新規な酵素や蛋白質をメタゲノムライブラリーから「探索し」、進化分子工学に応用して新機能タンパク質を「創り出す」ことで、バイオテクノロジーのイノベーションに寄与することを目的としている。 酵素アッセイシステムへの応用については、Phanerochaete chrysosporium由来セルラーゼとマンガンペルオキシダーゼのアッセイ系の構築を目指して検討を行った。まずエンドグルカナーゼについては、種々の反応条件等の検討を行い、カルボキシメチルセルロースを基質とし、ベータグルコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼと共役させた酵素アッセイシステムの最適化を行った。またマンガンペルオキシダーゼ系については、まず大腸菌由来無細胞タンパク質合成系により、活性体として合成され、ビーズ上に提示させた状態で、ペルオキシダーゼ活性を有していることを確認した。さらに本酵素に対応した蛍光によるアッセイ法を確立した。 一方本システムを転写因子の結合DNA配列のエンジニアリングへの展開を目指し、DNAのビーズディスプレイにより、転写因子の結合DNA配列決定に用いた。 またエマルジョンの安定化について検討を行い、安定な界面活性剤の配合を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、糖鎖結合配列スクリーンングシステムへの応用を目指していたが、タンパク質のフォールディングの問題で、結合活性が安定せず、断念した。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には当初の方針通りに、ビーズ上にタンパク質分子を提示し、酵素活性ベースのスクリーニングシステムを開発する。また加水分解酵素、酸化還元酵素に続き、合成酵素、結合タンパク質についても検討を行う。
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