2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23360390
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
石井 和男 九州工業大学, 生命体工学研究科(研究院), 教授 (10291527)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 海中機器 / 知能ロボット / 制御工学 / 機械力学・制御 |
Research Abstract |
本研究の技術課題として,主に(i)制御システムの開発と水中ロボット本体のモジュール構造化/小型化設計,重心移動機構の開発,(ii)十分な吸引力と清掃能力を有する清掃ユニットの開発,(iii)水中モザイク画像生成システムの開発及び故障箇所の診断,及び,(iv) 超音波及び水中画像を用いた船底におけるロボットの自己位置測定システムの開発,が挙げられる.本年度は主として課題(i) ,(ii)について実施した. 船底清掃実験におけるロボットの行動は,(a)船側へのアプローチ,(b)船側への吸着動作,(c)一定深度及び姿勢を保持し清掃,の順となるが,現在(a)(b)は操作者による手動操作となっている.(c)においても,清掃作業が進むにつれ船側の角度/形状が変化するため,ロボットが保持すべき目標姿勢が清掃箇所に応じて異なる.上記の動作環境は,ロボットの運動制御において困難かつ重要な課題である.(i)に関して、昨年度設計した水中ロボットの実機開発を行った。開発した水中ロボットを用い、シミュレーションにより構築した制御系を実機に導入し水槽実験及び実船を用いて(a)~(c)に関して検証した。(ii)に関しては、清掃ユニットの複数のブラシ形状を製作し、清掃ユニットと清掃面との距離と吸引力及び清掃能力についてについて検証した。また、運動の安定性を確保するには浮心―重心間距離が大きいことが望ましいが,本ロボットは船体形状に合わせてロボットの姿勢を変化させる必要があるため,任意の姿勢を保持することが求められ浮心―重心間距離を小さくする必要がある.運動制御を補助することを目的として,自動重心調整機構の有効性に関して実機を用いて検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
船底清掃用水中ロボットシステムの大きな課題が水中ロボットの小型化であるが,開発した水中ロボットに制御系を開発し、実機へ導入し性能評価を行った。清掃ユニットに関して、形状の違いによる吸引力と清掃能力を評価しブラシ形状について指針を得ており,本年度の目的をほぼ達成した.
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Strategy for Future Research Activity |
船底を想定し,ロボットが船底に吸着し任意の姿勢を保持する制御システムを必要がある.今後,港湾において実証実験を進めるが,波や潮流等の外乱が存在するため,外乱の操縦性能への影響を評価し,行動計画に反映させる.ロボットの自己位置同定及びモザイク画像生成に関して、画像から得られるオプティカルフローを用いた推定システムを開発する予定である。
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