2012 Fiscal Year Annual Research Report
高密度・定常・高効率水素/重水素負イオン源を用いた負イオン挙動解明と能動制御
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23360408
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安藤 晃 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90182998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津守 克嘉 核融合科学研究所, プラズマ加熱物理研究系, 准教授 (50236949)
田中 のぞみ 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 特任研究員 (60581296)
戸張 博之 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究副主幹 (70361128)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 水素負イオン源 / 高周波プラズマ / 負イオンビーム / 永久磁石 |
Research Abstract |
本研究は、水素/重水素負イオンを用いた中性粒子入射(NBI)方式に不可欠な高周波(RF)生成手法による大電流負イオン源の実現に向け、定常運転可能な高密度かつ高効率な水素負イオン源の開発をすすることを目的として実験研究を遂行している。平成24年度には,前年度までに構築したレーザー光脱離法,およびCavity-ring-down Spectroscopy法,およびラングミュアプローブ法を用いつつ,高効率イオン源の開発を進めた.ここでは,軸方向磁場を変化させてプラズマ生成を行ったところ,100Gauss以下の比較的低い磁場強度において高効率プラズマ生成が実現可能であることが,アルゴンを用いた基礎実験,および水素を用いた実験で明らかになった.また生成部の高密度化が実現可能な状態では,負イオン密度も比較的高いことが示唆され,同時に負イオンビーム引出電流も改善されることが実験的に明らかになり,生成された負イオンの電荷を補正する十分な正イオンが必要であることが示唆された.すなわち,プラズマ生成部の高密度化は負イオン源開発にとって最重要課題であることを実験的に示したといえる. また,より高効率のプラズマ源の開発を目的として,ソレノイドコイルを永久磁石アレイで置き換える方式の検討を行った.ここでは有限要素法を用いた磁場解析を実施し,ソレノイドコイルでプラズマ生成効率が良かった 70Gauss 程度の磁場強度を実現可能な磁石配置を設計し,その製作に取り掛かった.また,実機モデルに近いサイズのプラズマ源開発を目的として,負イオン源の大型化を進め,その設計を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目にあたる平成24年度には,軸方向磁場の効果を定性的に明らかにし,プラズマ源高密度化の効果の検証に成功した.また最終年度での目標達成に向けたイオン源への永久磁石設置や大型化の設計は完了しているため,おおむね順調に進展しているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度には,永久磁石を用いた高周波負イオン源の開発・高性能化を行い,さらに負イオン源の大型化に関しても実験を実施する.計測にはこれまでに確立した手法を駆使することで対応が可能である.また高周波波動の計測なども実施し,これまでに示唆されてきたヘリコン波の効果などに関しても明らかにすることで,体系的な実験的研究を行う.
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[Presentation] N. Tanaka, T. Funaoi, K. Oikawa, Y. Saito, H. Nakano, A. Ando2012
Author(s)
N. Tanaka, T. Funaoi, K. Oikawa, Y. Saito, H. Nakano, A. Ando
Organizer
3rd International Symposium on Negative Ions, Beams and Sources
Place of Presentation
Agora building (Jyvaskyla, Finland)
Year and Date
20120903-20120907
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