2011 Fiscal Year Annual Research Report
統合モデルによるトカマク炉心プラズマ動特性の解明とシミュレータの開発
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23360416
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
小関 隆久 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究主席 (50354577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 伸彦 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究副主幹 (10354573)
本多 充 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究員 (90455296)
濱松 清隆 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究主幹 (20354574)
清水 勝宏 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究主幹 (30391262)
藤田 隆明 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 研究主席 (70354602)
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Keywords | 統合モデル / トカマク / 炉心プラズマ / 動特性 / シミュレータ / 熱粒子輸送 / MHD / ダイバータ |
Research Abstract |
本年度は、核融合炉心プラズマの物理モデルの開発、及び複数物理の統合モデルコードの開発・整備を主に行なった。1)炉心プラズマのコア領域における熱・粒子輸送コードTOPICSをプラットフォームとし、加熱・電流駆動のための高速中性粒子入射を模擬するモンテカルロコードF3D-OFMCおよび固体燃料ペレット入射モデルAPLEXを結合して、プラズマ内部の温度・密度分布制御のシミュレーションを可能とした。輸送計算から求められるプラズマの周回電圧とコイル電流の時間変化を整合させる外部コイルモデル、及び真空容器等に誘起される渦電流と平衡計算を整合させる導体モデルを開発しTOPICSへ結合した。2)トロイダル運動量の時間発展を解く方程式を独自に導出し、TOPICSに実装した。併せて径電場を自己無撞着に解くルーチンも開発し実装した。TOPICSと高速中性粒子軌道追跡コードF3D-OFMCを協同させ、F3D-OFMCからのトルク情報を基にTOPICSでトロイダル運動量の時間発展を可能とした。3)コア領域と周辺プラズマとの相互作用を取り込んだモデル開発のため、SONICをTOPICSに結合した。Hモード遷移のシミュレーションにより、リサイクリングの動的な特性を明らかにした。周辺プラズマ領域における熱、粒子輸送を解くSONICコードにおいて、炭素だけでなくネオン、アルゴン不純物への取扱を拡張し、次期装置JT-60SA及びデモ炉SlimCSのダイバータ特性検討に着手した。4)核燃焼モデルの開発とプラットフォームへの結合に向けて、核燃焼プラズマにおいてTAEモードに起因するアルファ粒子の異常輸送を模擬するフォッカープラングコードをTOPICSコードに組込み、アルファ粒子の生成・異常輸送・損失とバルクプラズマの加熱・熱輸送の自己矛盾の無いシミュレーションを行ない、核融合増倍率Q値の減少量の評価を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に計画した項目の大部分において進展が得られており、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に開発した物理モデル、コードの統合・整備を引き続き行うと共に、核融合炉心プラズマ開発に不可欠な課題に対して複数の物理モデルと整合性がある状態での物理機構解明を行なう。本年度は、1)コアプラズマ熱・粒子輸送コードへの外部コイル/導体モデル等の結合及びプラズマ形状・分布制御の研究、2)プラズマ流輸送モデルとMHD安定性モデルの結合及びプラズマ流制御の研究、3)周辺プラズマとダイバータプラズマの結合及び熱・粒子制御の研究、4)核燃焼モデルの結合及び核燃焼制御の研究を軸に進める。開発モデルの進展により、クリティカルとなる課題が新たに判明した場合には、優先度を見直して柔軟に対応するものとする。
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Research Products
(15 results)