2011 Fiscal Year Annual Research Report
粒子状環境試料分析のための3次元全元素分析システムの開発
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23360419
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松山 成男 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70219525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 慶造 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00134065)
山崎 浩道 東北大学, サイクロトロンラジオアイソトープセンター, 教授 (00166654)
菊池 洋平 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50359535)
馬 昌珍 福岡女子大学, 人間環境学部, 准教授 (80405555)
寺川 貴樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10250854)
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Keywords | ナノビーム / 電圧安定度 / 輝度 / セパレートトリプレット / マルチモーダル |
Research Abstract |
本年度はナノビーム形成システムの開発とマルチモーダル分析システムの高度化を行った。ナノビーム分析システムの構築のためには、ビーム強度を下げることなくビーム径の縮小化が必須である。そのため、現有のマイクロビームシステムの縮小率の向上を図る必要があるため、既存の2連四重極レンズシステムに1台四重極レンズを追加し、セパレート配置を取るトリプレットシステムをシミュレーションにより最適化し、1ケタ以上の縮小率を得られることが分かった。この設計を元に実際にシステムの構築を図った。追加したレンズは、既存のレンズとほぼ同じであるが、より寄生磁場成分を低減させる設計としている。ナノビームシステムにおいては、3台のレンズのアライメントが非常に重要であり、現在アライメントを中心としたシステムの最終調整段階にある。これと合わせて、加速器の電圧安定度の向上を図った。発振回路の特性測定の結果、調整がずれており調整をすることにより電圧安定度の大幅な向上が見られることが分かった。現在電圧安定度の調整についての検討を行っている。加速器の輝度の向上に関しては、イオン源の改良を進め、従来よりも10倍程度の輝度向上を図ることができた。分析システムの感度向上については、実験ジオメトリーを再検討し、立体角を向上させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度に目標とした大部分は達成済みだが、一部達成がおくれているが、解決策はすでに見いだしており、平成24年度の早いうちに達成が可能と考えており、今年度の計画には何も影響しない。
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Strategy for Future Research Activity |
ナノビームシステムの調整を進め、高強度のナノビームの達成を目指す。同時に、実環境試料の収集し、ナノビームシステムで分析する。エネルギー差分法とキャピラリー法の比較検討を行い、3次元分析手法の確立を図る。そしてこれらを組み合わせて、最終的にナノビームを用いた3次元全元素分析システムの構築を図る。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Microbeam analysis of individual particles in indoor working environment2011
Author(s)
S. Matsuyama, G. Catella, K. Ishii, A. Terakawa, Y. Kikuchi, Y. Kawamura, S. Ohkura, M. Fujikawa, N. Hamada, K. Fujiki, Y. Hatori, Y. Ito, H. Yamazaki, Y. Hashimoto, M. Zitnik, P. Pelicon and N. Grlj
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Journal Title
X-Ray Spectrom
Volume: 40
Pages: 172-175
DOI
Peer Reviewed
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