2012 Fiscal Year Annual Research Report
粒子状環境試料分析のための3次元全元素分析システムの開発
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23360419
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松山 成男 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70219525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 慶造 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00134065)
寺川 貴樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10250854)
菊池 洋平 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50359535)
馬 昌珍 福岡女子大学, 人間環境学部, 准教授 (80405555)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ナノビーム / 電圧安定度 / セパレート配置 / マルチモーダル分析 |
Research Abstract |
ナノビーム形成システムの開発とマルチモーダル分析システムの高度化を行った。 現有の2連の四重極レンズに加え、新たに四重極レンズを追加し、縮小率を向上させたトリプレットシステムを構築し、精密なアライメントとビームによる調整を行った。セパレート配置によりより大きな縮小率をめざしたが、色収差の影響と球面収差の影響が非常に大きくなりすぎることが分かり、まず、通常の配置で最適化を図ることにした。球面収差の影響は四重極レンズに入射するビーム径を小さくすることにより低減できるが、ビーム量の低下も伴うので、パラメータの最適化を進めている。色収差は、加速器の電圧安定度を改善することにより低減できるので、加速器の電圧安定性の向上を図った。発振回路の最適化と共に、回路のノイズ低減を図り、発振成分としては200Vpp、低周波成分としては半値幅で150V程度と大幅に低減した。発振回路の最適化はまだ途中であるので、発振成分についてはさらに低減できると考えられる。 分析システムの感度向上については、これまでの検出器の約10倍の有感面積を持つ検出器の導入しテストを行った。その結果、本検出器は分解能はX線分席に十分であり、感度を10倍程度向上させることが可能となった。マルチモーダル分析システムの一部として有効であることが分かった。現在、マイクロビームシステムに取り付けを行っており、実際の分析に利用する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画を実施するのに必要な要素がほぼそろい、問題点も解決方法を見いだしている。最終調整中であり、早い時期にナノビーム分析システムの構築し実試料への応用する予定である。。
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Strategy for Future Research Activity |
ナノビームシステムの調整を進め、高強度のナノビームの達成とマルチモーダル分析システムを完成させ、ナノビームを用いた3次元全元素分析システムの構築し、ナノビームでの分析を目指す。現在、実環境試料の収集を行っており、ナノビーム分析システムが完成後に、ナノビームシステムで分析する。
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