2013 Fiscal Year Annual Research Report
放射線誘起表面活性による原子炉内伝熱特性向上のメカニズム解明に関する研究
Project/Area Number |
23360425
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
波津久 達也 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (60334554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
賞雅 寛而 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (20134851)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 放射線誘起表面活性 / 濡れ性 / 沸騰伝熱 / 伝熱向上 / 軽水炉 / ドライアウト |
Research Abstract |
最終年度となる平成25年度は、主としてガンマ線照射前後におけるジルカロイ試験片上の液滴の動的接触角を常温から250℃までの温度条件下で計測する実験を行い、放射線誘起表面活性(RISA)による濡れ性の向上現象の詳細観察ならびにRISAの発現条件の評価を行った。具体の実施内容および得られた結果は以下のとおりである。 ・ガンマ線照射後の接触線移動速度は、試験片接触直後、雰囲気温度30℃、150℃の条件において照射前の約3倍、雰囲気温度250℃の条件において照射前の約2倍となった。 ・雰囲気温度30℃の条件において、照射前の前進接触角は、試験片接触直後に130 deg.程度となるのに対し、ガンマ線照射後の前進接触角は、試験片接触後の極短時間(0.1 msec以内)で25 deg.以下まで急激に減少した。雰囲気温度150℃以上の高温条件においても前進接触角は試験片接触後の極短時間で急減し、照射前よりも照射後の方が低い値となった。 ・照射前の前進接触角は、温度の上昇に伴い減少する傾向を示した。一方、ガンマ線照射後の前進接触角は、温度の上昇に伴いやや増加し、照射前の値に近づく傾向を示したが、本実験の全ての温度条件において照射前の値よりも低く、20 deg.以下の親水性状態となることを確認した。 ・準定常状態の接触点移動速度は、雰囲気温度230-250℃の高温域でガンマ線照射による向上はほとんど見られなかったが、前進接触角はガンマ線照射により本実験の全ての温度域で減少し、実炉相当の高温高圧条件においてもRISAにより動的濡れ性が向上することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)