2013 Fiscal Year Annual Research Report
森林群集における動態および機能形質パラメータの統合的解析
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23370007
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中静 透 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (00281105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 紘子 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (70515733)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 機能形質 / 森林動態 / 萌芽特性 / 群集集合 / 攪乱 / 多様性 / 共存機構 / 二次林 |
Research Abstract |
本研究では、樹木のデモグラフィに関する動態パラメータと葉の光合成,分解など機能パラメータを統合的に解析することにより,(1)葉の機能(光合成・分解速度)は樹木のデモグラフィと関連性をもつか?(2)撹乱・地形・階層性など森林の時空間的不均一性と機能・動態パラメータには関連性があるか?(3)同一森林群集内で樹木の共存に貢献する機能および動態パラメータは何か?という問いに答えることを目的としている。 本年度は、国内外のいくつかの森林タイプおよびその周辺の発達段階の異なった森林において、(1)樹木の動態パラメータに関するデータベースと(2)葉の形質・機能パラメータに関するデータベースを完成させた。 さらに、(3)動態・機能パラメータの関連性解析と(4)撹乱・地形・階層性と機能・動態パラメータの関連性解析を実施すべく、小川群落保護林およびその周辺で萌芽特性に関するデータベースを構築し、機能形質データベースと合わせて解析を行った。その結果、萌芽能力は種間によって大きく異なり、種の耐陰性やその種が適応している攪乱タイプに大きく依存することがわかった。さらに、萌芽能力に必要な物質の貯蔵パターンも種が適応している攪乱に依存して大きく異なることが明らかとなった。これらの結果により、森林動態や多種共存機構の中に、種の萌芽特性を包括的に組み込むことが可能となった。これらの結果は2本の原著論文にまとめられ、1本は既に国際誌に掲載され、もう1本も近いうちに投稿可能な状態にある。 また、樹木の地域絶滅確率を推移行列モデルにより推定し、それらと機能形質を合わせた解析を行った結果、最大樹高が高い種ほど地域絶滅しにくいということが明らかとなった。これらの結果も現在論文にまとめているところである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)