2014 Fiscal Year Annual Research Report
転写においてRNAポリメラーゼが形成する過渡的な複合体の構造機能解析
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23370048
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
関根 俊一 独立行政法人理化学研究所, ライフサイエンス技術基盤研究センター, チームリーダー (50321774)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 酵素 / RNAポリメラーゼ / 転写 / 転写因子 / 校正 / X線結晶構造解析 / クロスリンク / 構造機能相関 |
Outline of Annual Research Achievements |
RNAポリメラーゼは、転写の進行にともなって様々な構造状態をとり、他のタンパク質等と様々な複合体を形成する。それらの複合体におけるRNAポリメラーゼの構造状態を調べるために、分子内クロスリンクを用いた検出法(システインペア架橋法)を確立した。高度好熱菌のRNAポリメラーゼの二カ所にシステイン残基を導入し、S-S結合の形成効率をもとに、RNAポリメラーゼが「タイト型」と「ラチェット型」のどちらの構造状態をとっているかを判定できるようにした。これを用いて、代表的な転写複合体におけるRNAポリメラーゼの構造状態を解析したところ、これまで機能のよく分かっていなかった「ラチェット型」コンフォメーションは多くの重要な転写機能に関与していることが示された。このことから、転写の諸機能の制御は、新生RNAや転写因子に依存した、2種類の構造状態の切り替えによって達成されているという普遍的原理が示唆された。 転写伸長中のRNAポリメラーゼ(伸長複合体)は、転写エラーを起こしてミスマッチ塩基を取り込んだときなどに、一時的にDNA上を後退して転写を休止する(後退複合体)。このとき、RNAの3’末端は鋳型DNAからはがれた状態にあるが、RNAポリメラーゼはこの3’末端を切断(校正)することにより転写を再開することができる。さらに、GreA等の転写因子は、後退複合体に結合してRNA切断活性を大幅に促進し、転写の校正に重要な役割を果たしている(Gre因子複合体)。これらの複合体の結晶構造解析を行い、RNAポリメラーゼの後退およびRNA切断の構造基盤を明らかにした。RNAポリメラーゼは、後退複合体では「タイト型」を、Gre因子複合体では「ラチェット型」をとっていることが示され、システインペア架橋法による結果を裏付ける結果となった。以上の成果をまとめ、報文として発表した(Mol. Cell 2015)。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Time-resolved Raman and polyacrylamide gel electrophoresis observations of nucleotide incorporation and misincorporation in RNA within a bacterial RNA polymerase crystal.2015
Author(s)
Antonopoulos, I.H., Murayama, Y., Warner, B.A., Sekine, S., Yokoyama, S., Carey, P.R.
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Journal Title
Biochemistry
Volume: 54
Pages: 652-665
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Development of a hexahistidine-3× FLAG-tandem affinity purification method for endogenous protein complexes in Pichia pastoris.2014
Author(s)
Higo, T., Suka, N., Ehara, H., Wakamori, M., Sato, S., Maeda, H., Sekine, S., Umehara, T., Yokoyama, S.
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Journal Title
J. Struct. Funct. Genomics
Volume: 15
Pages: 191-199
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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