2013 Fiscal Year Annual Research Report
酸性オルガネラにおけるpHホメオスターシスの制御機構の解明
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23370060
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 裕輔 大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (00294124)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ゴルジ装置 / pH / ホメオスタシス / コレステロール / 糖鎖修飾 / GPHR |
Research Abstract |
当研究課題は、申請者が樹立したゴルジ装置のpH酸性化障害を示す変異細胞やノックアウトマウスなどを用い、またリソソームのpH調節・維持障害を示す変異細胞株を新規樹立・解析することを試みることで、オルガネラpHホメオスタシスの生理的機能・調節機構を明らかにしていくことを目的とする 1. コレステロール生合成の減少という表現型の分子メカニズム:コレステロール生合成減少について生化学・細胞生物学的解析の結果、ゴルジ体のPI4P量の減少によるコレステロールの小胞体―フォル時装置間の小胞非依存的輸送の障害がその一因であるという結果を得た。そのメカニズムも含め現在論文執筆中である。 2. 糖鎖異常の分子メカニズム:糖鎖修飾異常に関しては糖鎖転移酵素並びに糖ヌクレオチドトランスポーターの影響を詳細に検討しこれまで報告されてきた糖鎖転移酵素の局在異常が主たる原因ではなく糖鎖転移酵素の複合体形成および糖ヌクレオチドトランスポーターの活性低下等が寄与していることを明らかにした。これらの内容に関して現在論文執筆中である。 3. リソソームのpH異常変異細胞株の樹立、およびその原因遺伝子の同定:昨年報告したように、付着細胞を付着したまま測定した時と細胞をディッシュから剥がした時でpHに違いが見られ、セルソータによる選別時に正確なpHの測定ができないという問題点が生じた。この問題点を克服すべき様々な方法を試みたが今のところ有用な解決法が見いだせていなく、今後の課題として残った。 4. 昨年報告した、輸送遅滞の回復を指標に発現クローニング法で新たに同定されたタンパク質Aの回復メカニズムの解明:タンパク質Aの強制発現により、ゴルジ装置のpHが部分的に定常化することが判明した。現在、その下流・上流遺伝子を同定することにより、pHの制御機構の解明につなげようとしている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)