2013 Fiscal Year Annual Research Report
動的構造に基づく定量的な蛋白質間相互作用システムの計算・情報科学研究
Project/Area Number |
23370071
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 春木 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (80134485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金城 玲 大阪大学, たんぱく質研究所, 准教授 (30370117)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 蛋白質 / 構造・機能予測 / プロテオーム / 蛋白質間相互作用 / 分子シミュレーション |
Research Abstract |
研究目的:本研究では、化学物理の原理に基づく新規アルゴリズムと計算手法を開発して動的な蛋白質-蛋白質間相互作用における結合自由エネルギー等の熱力学諸量を定量化する一方、情報科学的アプローチによるインタラクトームへの適用を目的とした。 研究成果:計算科学的アプローチ法として、平成23, 24年度に開発・確立したV-McMD法をZero-dipole summationによる高速分子動力学計算プログラムと組み合わせて周期系に応用し、結合によってアミノ酸側鎖や主鎖構造が変化する系に対するダイマー形成を自由エネルギー地形の計算から解析しその安定性解析を実現できた。一方、情報科学的アプローチにより、蛋白質機能部位における分子表面を形成するパッチの形状や静電位の類似性を高速に探索する手法を開発して網羅的に応用し、フォールド構造の異なる蛋白質においても共有されているパッチを見出した。さらに、ハブ蛋白質のダイナミクスを解析し、従来の基準振動解析における表面原子の過剰な揺らぎの問題を解決するため、水和効果を現象論的に取り込んだコンタクト数拡散モデルを開発して基準振動解析を行い、表面残基の過剰な揺らぎが抑制され、分子動力学計算やアポ体・ホロ体間の構造変化を良く再現できた。また、蛋白質の低分子、蛋白質、および核酸との相互作用面を網羅的に比較・分類しそれぞれ数千個の頻出パターン(構造モチーフ)を同定し、それらの構造モチーフが特定のサブユニットに出現する組み合わせを複合モチーフと定義することにより、構造のパターンと蛋白質の生物学的機能の対応を調べた。その結果、複合モチーフは配列類似性や「生の」構造類似性よりもよく機能と対応していることが示された。さらに、同じ蛋白質が実験の条件によって異なる複合モチーフを持ちうることを利用して、原子レベルの構造情報から細胞内機能を視覚的に注釈付けできる可能性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] High-resolution modeling of antibody structures by a combination of bioinformatics, expert knowledge, and molecular simulations.2014
Author(s)
Hiroki Shirai, Kazuyoshi Ikeda, Kazuo Yamashita, Yuko Tsuchiya, Jamica Sarmiento, Shide Liang, Tatsuaki Morokata, Kenji Mizuguchi, Junichi Higo, Daron M. Standley, Haruki Nakamura
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Journal Title
Proteins
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed
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