2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23370074
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
上久保 裕生 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 准教授 (20311128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 幹雄 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (30150254)
山崎 洋一 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (40332770)
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Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2014-03-31
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Keywords | 蛋白質工学 / 分子設計 / フォールディング / 酵素 |
Research Abstract |
申請者らは、蛋白質一般に、アミノ酸配列の分断によって、構造・機能に著しい影響が生じる領域が存在することを示してきた。本申請研究では、これらの領域が、構造や機能の基本要素(エレメント)になっているとの仮説を実証するために、類似構造を有する「異種」蛋白質間でのエレメントの位置保存性を確認し、さらに、蛋白質間でのエレメントの交換可能性について検証することを目的として研究を行ってきた。 本目的のため、すでにエレメントの同定に成功していた黄色ブドウ球菌由来の核酸分解酵素(Staphylococcal nuclease, SNase)に加え、機能が異なるものの構造類似性を示すヒト由来転写調節因子p100のC末端ドメイン(TSN)に対してアラニン挿入変異解析を行った。その結果、立体構造上SNaseとほぼ同一の位置に、TSNの構造エレメントが存在していることが明らかとなった。この事実は、構造類似性を示す蛋白質間での構造エレメントの位置保存性を示唆するものである。機能エレメントを用いた機能移植の可能性を検討するため、SNaseの機能エレメントをTSNに移植した人工蛋白質を作製し機能評価を行った。その結果、作製した人工蛋白質は部分的に変性した構造を示したものの、SNaseが示す核酸分解活性を獲得していることが明らかとなった。以上の結果より、蛋白質間で機能エレメントを交換することによって、機能そのものを移植することが可能であることを示すことができた。本研究によって、アラニン挿入変異解析によって同定されるエレメントが、蛋白質の構造や機能を規定する要素であることを示唆すると同時に、蛋白質工学的手法への応用可能性を示すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(44 results)