2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23380040
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
牧野 周 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (70181617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 吉弘 秋田県立大学, 生物資源学部, 教授 (30347207)
小原 実広 独立行政法人国際農林水産業研究センター, 生物資源領域, 研究員 (10455248)
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Keywords | イネ / 多収 / 大粒 / 環境保全 / 分子育種 / 圃場試験 |
Research Abstract |
超多収の実証と多収理論を構築するため、窒素あたりの収量構成要素の推移やバイオマス生産の生理解析も含め、秋田県立大学大潟村実験圃場にて、秋田63号の親品種(父:秋田39号、母:オオチカラ)を含めて多収解析を行った(イネの生産生理と光合成を研究分野とする代表者の牧野と分担者の金田と小原が担当)。その結果、秋田63号はオオチカラより一粒重が30%ほど小さく、秋田39号より30%ほど大きかったが、吸収窒素量当たりの総モミ数が秋田63号と秋田39号に差がなく、オオチカラの約2倍増であることがわかった。このことは、母親オオチカラには大粒形質とモミ数に負の相関があるのに対し、秋田63号がその大粒の一部の形質を持ちつつ、オオチカラに見られたトレードオフを解消した育種に成功し、39号のモミ数確保の優れた形質を保持していることがわかった。 秋田63号と岩手75号の交配系統の育成を進め、秋田63号の多収要因を分子遺伝的に解析し、大粒を決定している遺伝子と籾数確保を決定している遺伝子の同定およびDNAマーカーの整備を行った(分担者の小原が中心に代表者の牧野と担当)。その結果、モミの長さを決定しているされている遺伝子GS3がっ有力候補と考えられることがわかった。そこで、今後は、秋田63号の多収性(有用遺伝子群)を導入した新しいイネ品種の育成を行なうため、これの交配系統について、DNAマーカーによる分子育種的選抜を無肥料区と多肥区で栽培実験を行う予定である(分担者の金田と小原が担当)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者と分担者の研究の位置づけがしっかり定まっており、互いに効果的な共同研究が実施されているので、成果も順調に得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
1)超多収の実証と多収理論を構築するため、窒素あたりの収量構成要素の推移やバイオマス生産の調査を秋田県立大学大潟村実験圃場にて、秋田63号の親品種(父:秋田39号、母:オオチカラ)を含めて多収解析を行う。 2)秋田63号と岩手75号の交配系統の育成を進め、秋田63号の多収要因を分子遺伝的に解析し、大粒を決定している遺伝子と籾数確保を決定している遺伝子の同定およびDNAマーカーの整備を行う。 3) 1)における秋田63号の多収性(有用遺伝子群)を導入した新しいイネ品種の育成を行なうため、2)で進めた交配系統について、DNAマーカーによる分子育種的選抜を無肥料区と多肥区で栽培実験を行う。
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Research Products
(8 results)