2013 Fiscal Year Annual Research Report
特異な構造を持つ複合型糖鎖の合成とその糖タンパク質合成への応用
Project/Area Number |
23380065
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北條 裕信 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (00209214)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | glycodelin / 糖タンパク質 / LacdiNAc / ペプチドチオエステル / 化学合成 |
Research Abstract |
本研究は特異な糖鎖構造、LacdiNAc構造を持つ糖タンパク質glycodelinの化学合成を達成し、その機能に迫る目的で行った。本年度は、以下の点について研究を行った。 (1)単糖を持つGlycodelinの脱保護:昨年得たGlycodelinの全長配列はまだ保護基を持っているため、最終脱保護条件に処して完全に遊離のポリペプチド鎖を得、すべてのシステイン残基が遊離のチオール基を持つものに誘導した。 (2)単糖を持つglycodelinのフォールディング:Glycodelinは、2量体として機能していることから、通常の無限希釈法によってジスルフィド結合の形成と、フォールディングを行うことには困難が予想された。そこで、(1)で得たポリペプチド鎖を、適度なタンパク質濃度でタンパク質間の相互作用を保ち、有機溶媒を添加して多量体化を防ぎつつ、フォールディングを行った。その結果、二量体になると分子量が40 kDa近くになるため、質量分析での解析は困難であった。しかし、ゲル濾過クロマトグラフィーでの分子量測定を行うと、40 kDa程度分子量であると計算されたため、フォールディングに成功したことが明らかとなった。 (3) Endo-M変異体(Glycosynthase)による糖鎖の導入:合成、フォールディングされた単糖を持つGlycodelinに対して、一昨年度合成した糖鎖オキサゾリンを導入し、LacdiNAcを持つglycodelinへの変換を試みた。その結果、HPLC上わずかながら糖鎖転移が進行したピークが観測され、目的とするLacdiNAcをもつglycodelinの合成に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)