2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23380066
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
藤岡 昭三 独立行政法人理化学研究所, 中野生体膜研究室, 副主任研究員 (60165355)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ブラシノステロイド / 生合成 / 代謝 / シロイヌナズナ / イネ / 生合成調節 / 不活性化 / アシル基転移酵素 |
Research Abstract |
本研究では、研究代表者らが開発してきたブラシノステロイド(BR)の精密微量分析技術、標識体、代謝実験系を最大限活用することにより、BRの生合成・代謝経路の全容解明と生合成の調節機構の解明を目指している。本年度は、昨年度に引き続き、シロイヌナズナの野生型実生を用いて重水素標識22-hydroxycampesterol (22-OHCR)やその下流に位置する生合成前駆体の重水素標識体の詳細な代謝実験を行い、代謝物を抽出・精製後、GC/MS分析した。22-OHCRから活性型BRに至る内在性のBRとともにそれらの重水素標識の取り込みを比較検討することにより、in vivoでのBR生合成の主要な流れを明らかにした。また、シグナル伝達に影響を及ぼすと予想される薬剤処理による内生BRレベルの変動について検討した結果、BRのシグナル伝達において負の制御因子として機能しているBIN2の阻害剤が顕著な内生BRレベルの変動を誘起することを見出した。さらに、国内外の研究グループとの共同研究を展開し、BR関連変異体の解析を進めた。シロイヌナズナのアクティベーションタグラインの中で矮性を示す変異体の解析を進めた結果、不活性化代謝機構の新たな知見として、BAHDファミリーに属するアシル基転移酵素がBRレベルの調節に深く関わっていることを明らかにした。シロイヌナズナのelongated-D/bak1変異体はBRの過剰生産株と同様の表現型を示す。この変異体では、BRシグナルが恒常的に活性化されるとともに、BR生合成遺伝子の発現が抑制され、実際に内生BRレベルも顕著に減少していることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
BR生合成の主要な流れを明らかにするとともに、BRの生合成・代謝酵素や生合成の新たな知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
野生型だけでなくBR変異体も有効に活用し、22-OHCRや下流に位置する生合成前駆体の重水素変異体を用いた詳細な代謝実験により、BR生合成の全容解明を目指す。また、国内外のグループとの共同研究をさらに展開し、BR関連変異体の解析を通して、BRの生合成・代謝やシグナル伝達の新たな知見を蓄積する。
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Research Products
(14 results)