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2011 Fiscal Year Annual Research Report

経口摂取した機能性食品成分による皮膚細胞活性化の分子基盤解析

Research Project

Project/Area Number 23380072
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

清水 誠  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30114507)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 戸塚 護  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (70227601)
薩 秀夫  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (80323484)
Keywords皮膚 / 角化細胞 / 繊維芽細胞 / スフィンゴシン / セラミド / 遺伝子発現 / DNAマイクロアレイ / 共培養
Research Abstract

ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドなどのECM(細胞外マトリックス)関連成分を経口摂取することによって肌の状態が改善するということの科学的エビデンスは不充分である。本研究は「仮にECM成分の経口摂取が本当に皮膚の状態を改善するとしたら、どのような作用メカニズムが考え得るのか」という視点に立って、「腸管での吸収→体内での代謝→皮膚細胞への作用」の3つのステップを考慮した作業仮説を構築し、それを分子・細胞・動物レベルで実証することを目的としている。まず、(1)ヘアレスマウスに皮膚ダメージを与えるMg欠乏食(AD食)を投与した時、および(2)そこにセラミドなどスフィンゴシン関連物質を含む試験食を加えた時に皮膚組織の遺伝子にそれぞれどのような変動が起こるかを、DNAマイクロアレイやRT-PCRによって検討した。その結果、角質細胞の細胞膜を裏打ちしているコーニファイドエンベロープ(CE)に関する遺伝子、細胞外マトリクスに関する遺伝子、毛に関する遺伝子などがAD食によって増加する傾向が観察された。また脂質代謝に関する遺伝子群に減少傾向がみられた。これらの遺伝子変動の一部は、スフィンゴシン関連物質の投与により回復する傾向がみられた。このような変化をin vitro系で観察するために、角化細胞(表皮由来)と繊維芽細胞(真皮由来)をマウスから分離し、培養条件の確立を目指した。上記で見出された遺伝子の発現変化を、角化細胞あるいは繊維芽細胞のin vitro培養系で調べたところ、スフィンゴシン関連物質の作用に関してin vivoでの結果とよい相関がみられた。現在、ECM関連成分による皮膚組織の遺伝子発現変化を解析するための角化細胞と繊維芽細胞の3次元共培養系を構築しつつある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

in vitro実験系の構築を並行して、動物実験を前倒しで進め、2度のDNAマイクロアレイ実験で、多くの情報を得ることができた。また、角化細胞と繊維芽細胞を用いた3次元の共培養系が完成しつつある。再現性等が十分とは言えないなど、アッセイ系としては未完成であるが、計画に沿った進展が期待できる。

Strategy for Future Research Activity

DNAマイクロアレイにより多くの情報が得られたが、その結果から有用な方向性を導けるかどうかが課題である、また、セラミド類とコラーゲン類の両方を試料として用いることを計画しているが、検討すべき遺伝子の数が多いこと、セラミド類やコラーゲンの吸収や代謝に関する情報が予想以上に少ないこと、in vivo系とin vitro系の両者を同時に用いて解析することには相当な労力が必要なことなどの問題点が明確になってきた。場合によっては試料の絞り込みが必要になる可能性がある。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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