2013 Fiscal Year Annual Research Report
新しい外因性神経調節ペプチドの網羅的機能解明とその応用
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23380076
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大日向 耕作 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (00361147)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ペプチド / 情動調節 / 摂食 / エネルギー代謝 |
Research Abstract |
神経系は、神経細胞を介して、組織間の迅速な情報伝達を担う全身性システムであり、多彩な生理作用に関連することが知られている。今回、抗不安薬様作用を示す低分子ペプチドのエネルギー代謝および摂食に及ぼす影響を検討した。 医薬品に匹敵する強力な抗不安薬様活性を示すジペプチドTyr-Leu(YL)の糖代謝に及ぼす影響を検討した。その結果、強制水泳ストレスによるマウス血糖値上昇がYL投与により抑制されることがわかった。おそらく、ストレス反応を低減することにより血糖上昇が抑制されると考えられる。さらに、骨格筋細胞株C2C12細胞を用いてin vitroにおけるYL類縁体の糖取り込みに及ぼす影響を検討した。芳香族アミノ酸-Leu構造がin vivoにおける抗不安薬様作用に重要であったが、C2C12細胞における糖取り込み活性の構造-活性相関は、抗不安薬様活性とは異なることが明らかとなった。したがって、情動調節に依存する、あるいは、依存しないペプチド糖代謝調節システムが存在することがわかった。 また、摂食調節ペプチドが活性化する神経経路について検討した。これまでデルタオピオイド受容体アゴニストが、ニューロペプチドY-プロスタグランジンD2系を介して摂食促進作用を示す一方、予め高脂肪食を与えた場合には、逆に摂食抑制作用を示すことが見出した。さらに今回、この摂食抑制作用が メラノコルチン-コルチコトロピン放出因子(CRF)系を介することを見出した。すなわち、栄養条件によって活性化される神経経路が異なることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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