2011 Fiscal Year Annual Research Report
一回開花結実性ササ属の開花メカニズムと花成遺伝子発現様式の解明
Project/Area Number |
23380091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Field |
Forest science
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
北村 系子 独立行政法人森林総合研究所, 北海道支所, 主任研究員 (00343814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 孝行 独立行政法人森林総合研究所, 北海道支所, グループ長 (70353654)
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Keywords | ササ属 / 花成促進遺伝子 / リアルタイムPCR |
Research Abstract |
2003年より調査を継続しているササ開花固定プロットについて追跡調査を引き続き行った。調査地内で、過去の開花記録をもとに開花の各ステージにある個体(非開花、開花、前年開花、再生稈)を選定し、これらの個体の花芽形成伸長過程を継続して記録するとともに、分析用の試料として葉組織を採取した。試料採取は原則として月に一度行ったが、開花前~開花期など遺伝子発現量が著しく変化すると推定される時期は採取間隔を2週間に短縮した。得られた分析用サンプルについて、花芽形成遺伝子群の発現量定量分析用のRNAを抽出し、逆転写反応を用いてcDNAにして保存した。 次に、花芽形成遺伝子群(花成遺伝子)の発現量を定量するために必要なプライマー設計を行った。分析対象とする花成遺伝子はイネ科で広く用いられている核遺伝子の一種、花成促進遺伝子FLOWERING LOCUS T(FT)(Anderson et al.2004,Abe et al.2005,Hisamoto & Kobayashi 2007)ターゲットとした。ササ属で得られている塩基配列をデータベースをもとに、遺伝子発現量の定量に最適なプライマーを設計した。条件設定に用いるcDNAは開花期および非開花の稈から得られたものをコントロールとして、リアルタイムPCR装置を用いて試行を行った。その結果、現在までに2種類のプライマーで花成促進遺伝子の増幅が確認された。さらに、これらのプライマーをササ属に最適化するために、複数のプライマーを用いて花成遺伝子群の発現量を定量するために最適な条件設定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度中に、条件設定が終了する予定であったが完了していない。
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Strategy for Future Research Activity |
23年度中に終了しなかった、実験条件の最適化を最優先に推進し、24年度中に当初計画どおりに進行できるように遅れを取り戻す。
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