2013 Fiscal Year Annual Research Report
藻場バイオマスモニタリングのための音響計測手法の開発
Project/Area Number |
23380108
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮下 和士 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 教授 (70301877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤森 康澄 北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 教授 (40261341)
木村 暢夫 北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 教授 (50186326)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 藻場 / 音響反射特性 / 離散ウェーブレット解析 / 音響計測 |
Research Abstract |
藻場は沿岸生態系において低次生産の場、幼稚魚の生育場として非常に重要な役割を担っており、様々な有用種の生息場となっている。近年、藻場の分布を広範囲に定量評価する新たな調査手法として魚群探知機による計測方法が提案されているが、この手法は藻場の種類判別が困難であるという問題点が指摘されている。そこで本研究では、日本の代表的な藻場(アマモ場、ガラモ場、クロメ場)に関して、(1)各種藻場の単位面積当たりの反射強度(SA値)による判別方法、(2)水深方向の音響反射波形の波形解析による判別方法、による種類判別方法の検討を行った。 (1)については、京都府舞鶴湾の波の穏やかな海域にてアマモ、アカモク、クロメを海中に垂下し、単位重量当たりの音響反射強度を測定した。その後、1m2あたりに繁茂する海藻の重量から、それぞれの1m2当たりのSA値を求めた。(2)では、音響反射波形の周波数応答特性を調べるために、離散ウェーブレット解析(マザーウェーブレットDaubechies)を行った。用いたデータは京都府若狭湾において計測したアマモ場、ガラモ場、クロメ場の音響情報とした。 SA値を求めた結果、SA値が-33.3~-57.0 dBであった場合はガラモ場、-39.2~-66.1 dBはアマモ場、-59.8~-74.3 dBはクロメ場に分類可能であることが分かった。アマモ場のSA値は、ガラモ場およびクロメ場とオーバーラップしている範囲があったが、ガラモ場とクロメ場に関しては異なっていた。一方、波形解析の結果、400~800Hzの範囲でそれぞれ、アマモ場とクロメ場のウェーブレット係数の最大値の分布に差異がみられた。以上のことから、藻場の種類判別は、第一段階でSA値から判別を試み、SA値がオーバーラップした場合は第二段階として離散ウェーブレット解析による判別を行うことで可能であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)