2013 Fiscal Year Annual Research Report
細菌の外膜タンパク質GAPDHによる広範な感染症の予防
Project/Area Number |
23380111
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
川合 研兒 愛媛大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60127925)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今城 雅之 高知大学, 教育研究部自然科学系, 講師 (20565741)
大島 俊一郎 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (80325406)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | GAPDH / Edwardsiella tarda / 魚病 / 免疫 / 抗原 |
Research Abstract |
エドワジェラ菌Edwardsiella tardaのGAPDHの免疫効果を,魚病の中でも難病とされるブリの類結節症とノカルジア症について検討した。 類結節症では,GAPDHを大腸菌で発現・精製したもの,類結節症菌のホルマリン死菌(FKC),およびこれら両者の混合物を各ワクチンとし,ブリ稚魚を注射免疫したのち類結節症菌の感染(攻撃試験)を行った。その結果,GAPDHを含む抗原の免疫魚は,FKC単独免疫魚よりやや高い生存率を示したが,対照魚(非免疫魚)との有意差が認められなかったことから,GAPDHは類結節症に対して多少免疫効果はあるものの,十分とはいえない結果となった。 つぎに,GAPDH遺伝子産物を大腸菌で発現させ精製したリコンビナントワクチン,および大腸菌にGAPDH遺伝子を発現させたDNAワクチンについて,ブリの免疫関連遺伝子発現効果とノカルジア菌に対する感染防御効果を検討した。その結果,脾臓・肝臓におけるCCケモカイン,MHCクラスII分子,インターロイキン-1βの各発現量,および免疫グロブリン総産生量は,両免疫魚で対照魚より有意に高く免疫刺激効果が認められた。また,ワクチン投与後に攻撃試験を行ったブリ体内におけるノカルジア菌の増殖量(16SリボソームRNAのコピー数で測定)は,対照魚よりも抑制されていた。しかし,攻撃試験による生存率では,対照魚との間で有意差が認められなかった。この理由として,免疫菌E. tardaのGAPDHと感染菌ノカルジア菌のGAPDHは,アミノ酸レベルでの相同率が低く(43%),抗原性に大きな相違があるためではないかと考えられる。また,ノカルジア症に対して期待したいわゆるアジュバント効果などの非特異的防御能は,感染防御できるほどではないと判断される結果となった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)