2013 Fiscal Year Annual Research Report
魚類腸管機能に対する内因性・外因性レクチンの調節作用とその応用
Project/Area Number |
23380121
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
村本 光二 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (90157800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永沼 孝子 東北生活文化大学短期大学部, 講師 (50250733)
小川 智久 東北大学, 生命科学研究科, 准教授 (80240901)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | レクチン / 腸管機能 / 生体防御 / 抗酸化 / 魚類卵レクチン / 植物レクチン / 糖鎖 / ゼブラフィッシュ |
Research Abstract |
本研究では,魚類体内の内因性レクチンと外因性のレクチンが魚類腸管機能に及ぼす作用を,モデル実験動物であるゼブラフィッシュを使って明らかにすること,さらに内因性と外因性のレクチンがもつ調節作用を応用して抗酸化剤や免疫賦活剤の養殖魚腸管からの吸収効率を高め,抗病性の向上に資することを目的にした。ゼブラフィッシュ未受精卵から単離した複数のラムノース結合特異性レクチン(RBL)の生化学的性状を解析後,抗CSL3ウサギ抗体による免疫染色とin situハイブリダイゼーションでレクチンの体内局在を明らかにした。主要な内因性レクチンは,主に産卵時,細菌や微生物から卵を守るための生体防御機能を担うことが示唆された。 ゼブラフィッシュ稚魚に対する糖鎖の免疫賦活活性を明らかにした。蛍光標識糖鎖を稚魚に経口投与後,5~12 時間で最も多く体内に蓄積された。24 時間暴露条件下における稚魚のリポ多糖(LPS) 最低致死濃度は,オリゴ糖鎖含有餌料を与えることにより低下した。また,これらの糖鎖は稚魚体内の一酸化窒素量を低下させる保護作用を示した。腸管上皮の輸送系へのレクチンの作用機構をさらに詳しく解析するために,腸管モデルであるCaco-2細胞単層膜のタイトジャンクション機能に対するRBLの作用とその機構を調べた。RBLは濃度依存的に経上皮電気抵抗(TER)値を減少させた。特異糖であるL-ラムノースはTER値を回復させた。また,RBLは濃度依存的に細胞内カルシウムイオン濃度を増加させ,ラムノースの添加により,カルシウムイオン濃度の増加は阻害を受けた。このとき,アクチンフィラメント脱重合が起き,細胞骨格が変化した。この変化もラムノースにより回復し,RBLのタイトジャンクションへの作用は制御可能であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)