2013 Fiscal Year Annual Research Report
魚類の健康バイオセンシング「さかなドック」の創出に関する研究
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23380122
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
遠藤 英明 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (50242326)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | バイオセンサ / 魚類 / 健康診断 / カーボンナノチューブ / リアルタイム / モニタリング / 生体適合性 / in vivo |
Research Abstract |
本研究の目標は,新しい魚類の健康診断法の確立を念頭におき,人間ドックの魚版ともいえる「さかなドッグ」を創出することである.本年度は最終年度となり,以下に示す項目にしたがって研究を遂行した. 1.カーボンナノチューブ(CNT)を応用した産卵時期予測のための非標識免疫バイオセンサの開発:単層カーボンナノチューブを利用することにより,バイオセンサの測定ダイナミックレンジの拡大を試みた.その結果,卵成熟ホルモン(DHP)濃度15.6~50,000 pg ml-1の広い濃度範囲において良好な直線関係が確認され,CNTを用いないセンサに比べてDHPの最大測定値を100倍に向上させることに成功した. 2.メディエーター型総コレステロールセンサの開発:細菌感染症に対する抗病性の低下を示す重要な指標となる血中総コレステロールを測定するために,電子メディエーターと酸化酵素等を用いた,血中の溶存酸素量に影響されない新規メディエーター型総コレステロールセンサの構築に取り組み,測定値の高感度化を実現した. 3.生体適合性素材を用いた魚体内留置型バイオセンサの開発:魚生体内の夾雑物質の影響を軽減し,長時間に渡って留置可能なバイオセンサの開発を試みた.ポリピロール,ポリウレタン,MPC等の各種生体適合性ポリマーをセンサの検出部に被覆することにより,それらの特性を検討した.その結果, MPCポリマーを被覆したセンサが最も高い耐久性を示した. 4.「さかなドック」システムとしての評価・検討:平成23~25年度までに開発したこれまでのバイオセンサの測定システムとしての検証を総合的に行い,「さかなドック」システムの可能性について検討した.その結果,ストレス指標となるグルコース,抗病性の指標となるコレステロール,排卵時期の指標となるDHP,魚病の原因菌となる冷水病細菌等の迅速・簡便な検出・測定が実現でき,魚類のための新しい健康バイオセンシング法を提案することができた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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