2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23380138
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
有田 博之 新潟大学, 自然科学系, フェロー (40313506)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣田 純一 岩手大学, 農学部, 教授 (00173287)
橋本 禅 京都大学, 大学院地球環境学堂, 准教授 (20462492)
福與 徳文 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村基盤研究領域, 研究員 (30414436)
星野 敏 京都大学, 大学院地球環境学堂, 教授 (60192738)
九鬼 康彰 岡山大学, 大学院環境生命科学研究科, 准教授 (60303872)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 農村計画 / パラダイムシフト / 開発論 / 国土利用 / 歴史的変遷 / 持続的開発 |
Research Abstract |
明治期以降に於ける開発理論の内容を検証すると共に、開発理論の適用実態の特徴を解明するため、海外事例を参照しながら我が国の農村地域における、①国土・地域計画、②経済開発、③社会開発、④環境開発の分野について、適用された開発理論と施策の特徴を 明らかにした。また、こうした開発方式のもとでの国土計画に於ける農村開発の位置づけを解明するとともに、それぞれの分野に於ける観点の相互関連性について検証した。 実施した課題は以下のようである。 1.国土・地域計画における開発計画の課題-過密過疎/都市・農村の縮退/地域アイデンティティ、2.経済開発における開発計画の課題-自給率の低下/農地面積の縮小/耕作放棄、3.社会開発における開発計画の課題-イエの解体/ムラの崩壊/農村生活環境の整備と改善/混住化とコミュニティ、4.環境開発における開発計画の課題-国土管理の低下と質的変化/里山の後退/ソーシャルキャピタル/ツーリズム また、①戦後の画期となった農村整備事業の開始に伴って設置されたシンクタンク・農村開発企画委員会の松村洋夫氏、②農村計画学会の設立時に幅広く関与された元・農村計画学会長・冨田正彦氏に取り組みの解説を戴き、議論をする機会を得た。この成果は速記録として、それぞれ「農村開発企画委員会における農村計画の取り組み」「農村計画学会設立の経緯・時代背景と研究者達」に纏め、冊子とした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の達成度は残念ながら不十分なものとなった。3年になったにも拘わらず、各分担者のテーマの整理が具体化せず、レポートが不備な分担者があった。本年度は推進会議を春・年度末の2回開催した。春には年度の目標を確認し、年度末に成果の確認のため実 施したが、成果は不十分であった。 不十分となった理由は以下のように考えられた。 分担者の数人の研究テーマに対する理解の不十分さは、今年度の推進会議でも残念ながら認められたため、厳重に注意を促した。「国土・地域計画」の課題の領域は広いので二人の分担者を充てており、共同テーマとしている。本年度の課題実行においては、領域分担の整理を分担者間で行うよう改めて指示をし、次年度の取り組みを促した。また、「経済開発」の分担者は周辺課題に終始しており取り組みが不十分であったことから、課題にそった研究推進をするよう注意を促した。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は最終年度でもあるため、成果に繋げるため、研究代表者として分担者に目標を明示し、これに沿った成果とするよう一層の努力をする。昨年度までの失敗を取り返すべく、方針を明確にして、各自の年度末の達成目標も確認するよう指示したい。 例年通り、推進会議を年間2回実施し、実施状況を把握しながら計画的な研究推進を図るが、今年度は作業段階の報告を求めるなどして成果に繋げる努力を一層重ねる予定である。 また、行政担当者、研究者による解説は課題を明確にする上で効果が高いほか、重要な証言で記録的価値も高いため、今年度も必要に応じて取り組みたい。
|
Research Products
(13 results)