2011 Fiscal Year Annual Research Report
カオス時空間解析法によるドングリ豊凶予測と生態系管理支援システムの構築
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23380152
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
酒井 憲司 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 教授 (40192083)
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Keywords | カオス / マスティング / 分光画像 / CML / アルゴリズム / ドングリ |
Research Abstract |
マスティングの理論モデルの構築(理論モジュール) CML(coupled map lattice:結合写像格子)は偏微分方程式の対象となる時空間変動現象を、数値計算で記述するに適した手法を基盤として、より現実の豊凶現象に近づけるために、(1)花粉の拡散プロセスおよび昆虫による食害機能、(2)外部(気温等)のトリガー機能をCMLモデルに組み込んだモデルを構築した。空間分布の時系列をMatlabで計算し、その結果をエクセルにデータベース化し、これをGISへオーバーレイするシステムを構築した。 分光画像空撮システムの試作(計測モジュール) 小型ロボットヘリコプタによる分光画像航空撮影システム試作を23年度に集中的に行った。デジタルカメラを実装し、FM府中(農学部附属農場)において予備飛行実験上を実施し、機体のペイロード、航行安定性、撮影制御システムなどが所期の性能を確保できるか否かを確認した。また、野外での操作技術の向上のために研修を行った。 カオス時空間解析のアルゴリズム開発(解析モジュール) 理論モジュールと計測モジュールによって得られた空間パターンの時系列データを対象に、カオス時空間解析手法を検討した。2次元フーリエ変換などの周波数解析によって、相空間への埋め込みのためのタイムラグと空間ラグを算出する。埋め込み法によって、時空間ダイナミクスの再構成法について検討した。相関次元(およびマルチフラクタル次元)の算出した。推定された次元に基づいて、空間Lyapunovスペクトルを算出方法を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた機材(小型ロボットヘリコプター)については配備が完了し、年度当初に示した計画通り作業を実施する事ができため。
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Strategy for Future Research Activity |
GISとしては、Arcviewが有効であることが確認できたので、これを用いてモデリングを推進する。また、モデル結果の検証を行うためのFM多摩丘陵(農工大八王子演習林)等において、モデル検証のための実収量計測を実実施することが特に重要と考えられる。
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Research Products
(3 results)