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2011 Fiscal Year Annual Research Report

マレック病ウイルスによる免疫抑制機構の解明とその免疫増強アジュバントへの応用

Research Project

Project/Area Number 23380176
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

大橋 和彦  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (90250498)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 今内 覚  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 准教授 (40396304)
村田 史郎  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教 (10579163)
Keywordsマレック病 / マレック病ウイルス / 免疫抑制因子 / PD-1
Research Abstract

本研究では、マレック病など鶏免疫抑制性感染症において、各種免疫抑制因子(PD-1/PD-L1など)の発現動態を解析して、それら因子の機能・役割を解明することを目的として実施する。そして、さらに免疫増強アジュバント開発への応用を目的として、これらの免疫抑制因子を阻害することで鶏に免疫抑制からの回復および免疫増強を賦与できるかどうかを、感染実験や病原体攻撃試験により検討する。
鶏PD-1およびPD-L1遺伝子情報を基に樹立した定量的Real-time PCR法により、マレック病ウイルス(MDV)実験感染鶏におけるPD-1およびPD-L1遺伝子発現の経時的変化を解析した。その結果、強毒型MDV感染鶏において、感染初期では、末梢血単核球においてPD-1の発現が上昇し、潜伏感染期以降ではPD-L1の発現が上昇することが示された。さらに感染後期において、感染鶏に観察された腫瘍病変部におけるPD-1およびPD-L1の発現をレーザーマクロダイセクション法により解析したところ、腫瘍においてPD-L1が優位に発現していることが示された。このことは、マレック病においても腫瘍がPD-L1を介して宿主の免疫機構(抗腫瘍免疫)を抑制している可能性を示唆している(論文投稿中)。同様に、他の免疫抑制因子(CTLA-4)についても解析を行った。CTLA-4もPD-1同様に、MDVの感染により、発現が上昇することが示されたが、感染個体間で大きな格差がみられ、今後より詳細に解析する必要があり、次年度に解析を計画している。
鶏PD-1およびPD-L1の生物学的機能の解析は、未だ報告がほとんどない。そこで、その機能を解析するために、これら因子を安定発現する細胞株の樹立を行った。次年度はこれらの細胞を用いて鶏PD-1およびPD-L1の機能(ザイトカイン産生能への影響など)を解析する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初目的としていたマレック病ウイルス感染鶏における免疫抑制因子の発現解析を終了しており、PD-1,PD-L1,およびCTLA-4などの経時的な発現の変化をreal-time PCR法にて解析することができた。さらに機能が不明である鶏PD-1の免疫抑制作用を解析するための安定発現細胞株の樹立もできた。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度は、前年度の結果から、ワクチン接種鶏における免疫抑制因子の発現解析を行うと同時に、今年度作製する組み換えFc-PD-L1などを用いて、遺伝子レベルの解析に加えて、タンパク質レベルでの発現解析を行う。また、組み換えFc-PD-L1などを用いたPD-1ブロック試験を行い、免疫抑制状態にある感染鶏由来リンパ球の機能回復試験を実施して、アジュバントへの応用を試みる。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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