2013 Fiscal Year Annual Research Report
新たなヒト・リンパ球ナチュラル・ヘルパー細胞の同定と疾患への関与
Project/Area Number |
23390086
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山田 健人 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (60230463)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 病理学 / 免疫学 / 自然免疫 / メタボリック症候群 |
Research Abstract |
申請者らは、マウス脂肪組織に存在する自然免疫系の一部を担当する新しいリンパ球を発見しナチュラル・ヘルパー(NH)細胞と名付けた。このNH細胞は、IL-5,IL-6を恒常的に産生しB細胞のIgA産生促進や腹腔内B1細胞の自己複製を支持すると供に、IL-25やIL-33刺激によりIL-5やIL-13などの2型ヘルパーT細胞(Th2)タイプのサイトカインを多量に産生し、寄生虫感染防御に必須であることを見出した。そこで本研究では、ヒトにおけるFALCの同定とNH細胞の機能解析を行い、以下の成果を得た。1)ヒト全身脂肪組織におけるFALCを同定し、構成細胞を解析するなかで、腸間膜がもっともFALCが明瞭で、NH細胞が多いことが判明しつつある。腸間膜以外では、大網、腎脂肪被膜、生殖器周囲、後腹膜に一定数存在すること、縦隔、皮下、眼窩の脂肪組織にはほとんど認められないことを見出した。2)剖検症例の腸間膜からFALCにあるNH細胞を単離し、サイトカイン刺激後の遺伝子発現変化や転写因子発現を網羅的に解析した。その結果、ヒトNH細胞もマウス同様の遺伝子発現やサイトカン産生能を有することが明らかとなった。3)剖検症例において、糖尿病、メタボリック症候群症例および対照症例の腸間膜におけるFALCの病理学的解析を行い、糖尿病およびメタボリック症候群においFALC組織の面積の増大傾向を見出した。さらにNH細胞について定量的に解析したところ、糖尿病およびメタボリック症候群において有意にNH細胞数の低下が認められた。4)生体内ヒトNH細胞の機能を解析するために、ヒトNH細胞をCSFE蛍光染色して免疫不全マウス腹腔内へ移植し、その生存と期間および増殖能を観察し、さらに全身の脂肪組織やリンパ節、脾臓などを組織学的に検討したところ、ヒトNH細胞の脂肪組織への定着とIL-5やIL-13産生が確認された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
-
-
[Journal Article] A homozygous nonsense mutation in the gene for Tmem79, a component for lamellar granule secretory system, produces spontaneous dermatitis in matted mice2013
Author(s)
Sasaki T, Shiohama A, Kubo A, Kawasaki H, Ishida-Yamamoto A, Yamada T, Hachiya T, Shimizu A, Okano H, Kudoh J, Amagai M
-
Journal Title
J Allergy Clin Immunol
Volume: 132
Pages: 1111-1120
DOI
Peer Reviewed
-
-
-