2012 Fiscal Year Annual Research Report
インターロイキン33を標的としたヘリコバクターピロリ慢性胃病変の予防
Project/Area Number |
23390107
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
筒井 ひろ子 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40236914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 良介 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (20456891)
中西 憲司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ヘリコバクターピロリ / 慢性胃炎 / インターロイキン33 / Th1細胞 / 好酸球 / インターロイキン13 / インターフェロンガンマ / 自然リンパ球 |
Research Abstract |
ヘリコバクターピロリは、経口的に感染すると、ヒトだけでなくマウスでも、胃に慢性感染して慢性胃炎を惹起する。本菌は、がんを誘導する唯一の病原細菌である。当該研究では、このマウス感染モデルを用いて、前がん病変である慢性胃炎がどのような機序で進展するかを調べる。これまで、この慢性胃炎には、ヘリコバクターピロリ抗原に応答して、インターフェロンガンマを作るT細胞(Th1細胞)が必要であることが証明されてきた。 本年度の研究で、胃粘膜細胞が作るインターロイキン33が、この慢性胃炎に必要であることを、インターロイキン33遺伝子や、その受容体遺伝子を無くしたマウスが、慢性胃炎にならないことで、証明した。その機序の一つとして、インターロイキン33信号が、慢性胃炎の引き金となるTリンパ球のTh1細胞への分化に必要であることを証明した。さらに、このTリンパ球への分化には、Tリンパ球自身のインターロイキン33応答性が不必要であることも明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IL-33欠損マウスやその受容体であるST2を欠損したマウスは、野生型マウスと同様、ヘリコバクターピロリに慢性感染をするが、野生型マウスとは異なり、慢性胃炎にならなかった。その理由の一つとして、これらの欠損マウスでは、ヘリコバクターピロリに対するTh1細胞分化が欠失することを証明した。さらに、CD4+T細胞自身にIL-33に対する応答性が無くても、ヘリコバクターピロリ特異的なTh1細胞に正常に分化し、慢性胃炎の原因となることを個体レベルで証明した。当初の予定通りに、研究は進捗している。最終年度では、残された課題である、自然リンパ球のIL-33応答性が慢性胃炎に関与するかを明らかにする。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、自然リンパ球、なかんずく、IL-33に即答するタイプII自然リンパ球が、ヘリコバクターピロリ特異的なTh1細胞の分化に必要であることを、キメラマウスや養子移入マウスを駆使して個体レベルで明らかにする。
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Research Products
(6 results)