2013 Fiscal Year Annual Research Report
ポリオウイルスの血液脳関門透過機構と運動神経細胞への特異的感染機構の解析
Project/Area Number |
23390113
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Research Institution | Microbial Chemistry Research Foundation |
Principal Investigator |
野本 明男 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 所長 (70112670)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ポリオウイルス / 病原性 / 血液脳関門 / 特異的体内伝播 / 宿主因子 |
Research Abstract |
ポリオウイルス(PV)は、ヒトに経口感染し、血流中から血液脳関門(BBB)を介し中枢神経系に侵入し、そこで主に運動神経細胞を破壊することにより、四肢にマヒを生じさせる。本研究では、PVのBBB透過機構を明らかにすることを主な目的とした。 これまでの研究から、PVに非感受性の普通のマウス体内でも血流中のPVは効率よくBBBを透過し、中枢神経系に侵入することが明らかとなっていた。そこでマウスの血管内皮細胞MBEC4にPVを結合させ、細胞を界面活性剤で破壊したのち、ウサギ抗PV抗体で沈降してくる物質を解析した。その結果、トランスフェリン受容体を同定した。精製したPVとトランスフェリン受容体は試験管内でも結合することを証明し、両者の結合に関与するペプチドの同定を行った。トランスフェリン受容体上のアピカル領域(AD; Apical domain)内の9アミノ酸からなるペプチドとPV粒子上のキャプシド蛋白質VP1上の13アミノ酸からなるペプチドが結合に関与している可能性があることが予想された。 そこで、PV粒子上の他のペプチドと比較するために、キャプシド蛋白質VP3上のペプチドを含む多くのペプチドによるMBEC4細胞への侵入実験を行った。その結果、VP3上の2つのペプチドのMBEC4細胞への侵入効率の方がVP1上のペプチドより、はるかに優っていた。 以上の結果は、トランスフェリン受容体は大変重要なPVのBBB透過用の受容体候補分子であるが、VP3上のペプチドがターゲットとしているMBEC4細胞表面分子がトランスフェリン受容体以外に存在している可能性を強く示唆している。トランスフェリン受容体以外の受容体はまだ検出できていない。 運動神経細胞へのヒトiPS細胞の分化率を上げることは非常に困難で成功していない。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Human cytomegalovirus glycoprotein UL141 targets the TRAIL death receptors to thwart host innate antiviral defenses.2013
Author(s)
Wendell Smith, Peter Tomasec, Rebecca Aicheler, Andrea Loewendorf, Ivana Nemcovicova, Eddie C.Y. Wang, Richard J. Stanton, Matt Macauley, Paula Norris, Laure Willen, Eva Ruckova, Akio Nomoto, Pascal Schneider, Gabriele Hahn, Dirk M. Zajonc, Carl F. Ware, Gavin W.G. Wilkinson & Chris A. Benedict
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Journal Title
Cell Host & Microbe
Volume: 13
Pages: 324-335
DOI
Peer Reviewed
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