2012 Fiscal Year Annual Research Report
病院の医療安全管理手法の開発と安全管理支援情報システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
23390125
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
関田 康慶 東北福祉大学, 健康科学部, 教授 (20107113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石垣 政裕 東北大学, 経済学研究科(研究院), 講師 (60176170)
北野 達也 星城大学, 経営学部, 教授 (70440815)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 医療安全管理 / モニタリング / 情報システム / データベース |
Research Abstract |
第1に、研究課題1の安全管理モニタリングや介入効果測定等に関する理論・体系化をさらに推進した(担当:関田、北野、柿沼)。具体的には累積関数のゆらぎ変動の分析方法や介入効果とゆらぎ変動の関係を明確にし、介入効果を判定する方法を開発した。第2に、モニタリング関係の研究成果について、より多くの病院で運用検証試験をおこなうために、様々な病院を想定したシミュレーションを試み、病院での検証試験準備をおこなった(担当:関田、北野、柿沼、石垣)。病院での検証試験は北海道、静岡、愛知の7病院の協力を得て実施した。病院は大学病院2つ、公的病院2つ、私的病院3つで実施した。検証は病院を2回訪問し、1回目は我々研究グループと一緒に病院データを用いて検証した。2回目は1回目訪問から2回目訪問までの病院側の利用評価について検証した。結果は概ね安全管理に活用できる方法であることが判明した。また東京、宮城、静岡、福岡の病院協会の協力を得て19病院でこの方法を利用してもらい、活用できることを確認した。第3に、標準的インシデント・アクシデント報告書を設計し、それに基づくインシデント・アクシデント・データベースの管理情報システムを開発した(担当:全員、外部委託)。このシステムは前年度開発した情報システムに統合され、データベースから病院特性による累積関数、分布関数が導出できるようになった。第4に、前年度開発した安全管理モニタリング機能を改善した。第5に、ハイリスクパス分析の理論的検討のために先行研究を調査し、分析方法論の予備的検討をおこなった(担当:関田、北野、柿沼)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(理由)次の3つの課題を概ね達成している理由による。第1の課題は、標準化インシデントデータベースの設計と情報システムの開発であり、おおむね達成できた。第2の課題は前年度開発した安全管理方法論を更に体系化することであり、これもおおむね達成できた。第3の課題は、病院において安全管理方法論と情報システムに関する検証試験を行うことであったが、検証試験が行われ活用できるという一定の評価を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
第1に、安全管理モニタリングや介入効果測定等に関する理論・体系化をさらに推進する。第2に、リスクパス分析方法論を体系化する。第3にリスクパス分析の情報システムを開発する。第4に、医療安全管理モニタリング方法論や情報システム、リスクパス分析の方法論及び情報システムの利用可能性や活用価値について、いくつかの病院で検証する。第5に研究成果を報告書や論文、著書にまとめる。
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Research Products
(7 results)