2011 Fiscal Year Annual Research Report
知識技能のアウトプットに着目したエイジミキシングによる薬物療法判断能力の育成
Project/Area Number |
23390136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Field |
Medical sociology
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
後藤 伸之 名城大学, 薬学部, 教授 (10434614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永松 正 名城大学, 薬学部, 教授 (70103265)
灘井 雅行 名城大学, 薬学部, 教授 (00295544)
長谷川 洋一 名城大学, 薬学部, 教授 (90535098)
大津 史子 名城大学, 薬学部, 准教授 (90329772)
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Keywords | 薬物療法判断能力 / 薬剤師教育 / アウトプット / エイジミキシング / 段階的教育プログラム |
Research Abstract |
薬物療法判断能力を育成するために、アウトプット重視のエイジミキシングによる段階的教育プログラムを構築すると共にその評価方法を確立することを目的に研究を行った。 本年度は、アウトプットを重視した段階的教育プログラムにおける個々の教育プログラムの構築を行った。 1.アウトプットを重視した段階的教育プログラムの構築 1)シミュレータPDE:ヒト型シミュレータを1台購入し、アナフィラキシーショックを題材として必要薬剤の選択と投与による状態観察のプログラムを5年生の臨床薬物治療学を対象として構築した。 2)リアルタイムPBL:実務実習先で学生が実際に経験する薬物療法上問題点のある症例を題材としたリアルタイムな症例検討の実施可能性について検討した。 3)E-PDE:WEB上に薬物療法判断力を育成するためのシミュレーションプログラムを構築した。薬物療法における有効性、安全性、経済性の問題が1つある症例についての必要最低限の情報を提示し、不足している情報は、学習者自ら、患者への質問や薬歴の確認、検査データ確認などの操作をしなければ情報は得られず、情報入手に際しては、「なぜ」その情報が必要であるかを入力しなければ次に進まないシミュレーションプログラムの構築に成功した。 4)E-PBL:薬学型PBLで既に学習済みの症例を自己学習型PBLコンテンツとし、WEBでの利用を可能とした。これを利用し、卒業生がバーチャル環境でPBLを実践できる教育プログラムが構築できた。 2.段階的教育プログラムの評価方法の確立 前述の1)~4)の教育プログラムの学習者の評価方法及びプログラム自身の教育効果の評価方法を検討した。カークパトリックの評価レベルを意識し、パフォーマンスの評価を重視してポートフォリオにルーブリック評価を導入した評価尺度を考案した。 以上の検討により、平成24年度から実際に段階的教育プログラムを実施する環境が整った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度に計画した検討内容については、おおむね順調に進展した。特に、新たに開発を行ったE-PDEについては、アウトプット訓練のためのシミュレーションプログラムとして、実際に平成24年度から教育に導入できるところまで、準備を進めることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度から、段階的教育ブログラムを実施し、具体的な学習成果について検証する予定である。また、研究成果については、学会報告を行い、論文作成にも取りかかる予定である。さらに、現在、E-PDEについては、産業財産権の出願を準備中である。
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