2012 Fiscal Year Annual Research Report
うつ質問票と光トポグラフィーによるうつ病の類型化およびセレン栄養状態との関連
Project/Area Number |
23390159
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小山 洋 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30143192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三國 雅彦 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00125353)
亀尾 聡美 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40312558)
山崎 千穂 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20506422)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | うつ / セレン / 質問紙調査票 / 光トポグラフィー / メンタルヘルス / 微量元素 |
Research Abstract |
これまでの研究の進捗状況は、平成23年度に地域および職域で「こころのチェックシート」を実施し、実施人数は地域で200名、職域で498名であり、抑うつ状態と診断されたそれぞれ10名および20名に対して医師による面談を行い、背景にある社会・生活要因や人間関係のトラブルなどの要因について聞き取り調査をした。平成24年度には、地域で915名に「こころのチェックシート」を実施した。また、もう1ヶ所の職域集団約100名に対しては、「こころのチェックシート」の実施に合わせ採血を行い、血清中セレン濃度およびGPx活性の測定を行った。 平成23年度に「こころのチェックシート」を実施した498名については、質問票への回答パターンによる抑うつ状態の類型化と面談から得られた社会・生活要因との関連についてうつ症状を抑制型、焦燥型、双極性および非定型うつ病の典型的症状に分類し統計学的な検討を行い、うつ尺度得点22点を超える抑うつ状態の者は男性30人(7.8%)、女性9人(8.0%)の合計39人(7.8%)であった。非定型うつ病の症状を訴えるものは男性123人、女性24人であったが、必ずしもうつ尺度得点は高くなかった。双極性うつ病の症状を訴えるものは男性5人、女性5人の計10人でうち8名はうつ尺度得点が高値であり、残り2人も高値傾向(20点)であった。焦燥感を訴えるものは男性10人、女性4人で、うちうつ尺度得点高値者は男性5人、女性2人であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地域、職域とも研究協力者のリクルートは順調に進んでおり多くの対象者に対して「心のチェックシート」の実施がなされている。また、関連要因として想定している微量元素セレンの栄養状態の把握も進展している。 ただ、光トポグラフィーの実施が遅れているが、この点については、医学部附属病院に受診しての実施だけでなく、ポータブル機器を使用しての地域や職域での実施について検討を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、うつ症状のタイプごとに血清セレン濃度およびGPx活性を対照群と比較する。また、同意が得られた方に対して、光トポグラフィーを用いての大脳の生理学的な部位別活動指標の計測を行い、タイプごとの特徴的な所見について検討を行う。 平成24年に地域において実施した915名の「こころのチェックシート」から得られる抑うつ症状について、職域と同様にタイプ別分類ごとの頻度を明らかにし、職域とのちがいについて比較検討を行う。
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Research Products
(1 results)