2013 Fiscal Year Annual Research Report
思春期の心身の健康における胎児期から幼児期の環境要因と遺伝要因に関する研究
Project/Area Number |
23390173
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
山縣 然太朗 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (10210337)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 思春期 / 肥満 / マルチレベル解析 / メンタルヘルス / 出生コホート |
Research Abstract |
昨年に引き続き思春期調査を実施した。対象はK市の小学校4年生から中学校3年生全員の1924人である。調査票により、生活習慣、バールソン自記式抑うつ評価尺度などを測定し、学校健診で測定された身長、体重、歯科健診の結果をデータセットに加えた。このデータセットと妊娠期からの出生コホート研究のデータセットを連結させて、妊娠初期から中学校3年生までのデータセットを構築した。 これを用いて特に思春期の成長について解析をした。思春期の身長の伸びのピークと性との関連をマルチレベル解析で明らかにした。男子より女子で思春期の早期に身長の伸びはピークに達することを明らかにした(Journal of Epidemiology 23(4):275-279. 2013)。また、過体重が思春期の早期に身長の伸びが止まり、非肥満児は思春期の遅い段階で肥満時の身長を超えることを明らかにした(Paediatric and Perinatal Epidemiology. 28(3), 263-269. 2014)。 思春期のメンタルヘルスに与える影響としてはやせ願望や携帯電話、テレビゲーム、パソコン、メールなどのICT関連の利用状況と関連していることを明らかにした。ICT関連の利用時間と就寝時間が相関ていること、ICT関連の利用が一日2時間以上の者はそうでない者に比べて2倍程度うつ症状を持つ者の割合が高くなることを明らかにした。他に、うつ症状は起立性調節障害と強い関連があり、起立性調節障害のない者はうつ症状が2%であったが、起立性調節障害のある者はは25%にうつ症状がみられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2013年、2014年に2編の論文が国際雑誌に受理された。また、ゲノムの収集にも目途が立った。
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Strategy for Future Research Activity |
思春期調査の継続と出生コホート研究としてのデータのリンケージおよびゲノム試料の収集を行う。これまでの結果を踏まえた思春期の身体発育およびメンタルヘルスを決定する要因を解析する。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] 親子保健のタバコ問題2013
Author(s)
山縣然太朗
Organizer
第8回日本禁煙科学会学術総会
Place of Presentation
高崎健康科学大学(群馬県前橋市)
Year and Date
20131103-20131104
Invited
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